マスカットのような甘い蜜香する紅茶を簡単に楽しむ「目から鱗の方法」を紹介したいと思います。
良い品質の入手が極めて困難な蜜香紅茶
蜜香紅茶という紅茶をご存じですか?蜜香紅茶はウンカが噛んだ茶葉から作られた紅茶で、マスカットワインのような甘い蜜の香りを呈します。蜜香紅茶が最も盛んに作られていのは台湾ですが、近年は、心から美味しいと思える品質の蜜香紅茶に出会う機会が極めて少ないように思います。
その理由は
1.中国での需要増加により値段が高騰している。
2.生産者の技術不足で発酵止めが正確に出来てないお茶が圧倒多数で、多くの蜜香紅茶は蜜香と同時に蒸れ臭を伴う。
3.高山などの高い品質が作られる茶園産のお茶は烏龍茶に加工されるため、蜜香紅茶に加工される原料の大多数は低地のお茶。
4.ウンカが十分に発生するのは初夏であるため、蜜香紅茶は夏摘み茶から作られ、味的にやわらかさに欠ける。
5.温度が高い低地で初夏のお茶と言うこともあり、農薬が使われる頻度が高く、日本の農薬基準をクリアーしないお茶が多い。
簡単に極上の蜜香紅茶が楽しめる方法
蜜香紅茶の問題点を列挙しましたが、実は、苦労して良い蜜香紅茶を探さなくても、簡単に極上の蜜香紅茶を楽しむ方法があります。
それは、「東方美人と紅茶を半々でブレンドします!」
ブレンドと言っても茶葉を混ぜあわせる必要は無く、それぞれの茶葉を半分ずつ急須にいれるだけでOKです。例えば、3gの茶葉を使用するとしたら、東方美人を1.5g、紅茶を1.5gを使用します。東方美人はカテゴリーこそ烏龍茶ですが、発酵度が高く製法が紅茶に近いことから、紅茶との相性は抜群です。東方美人は蜜香が非常に強い反面、味がサッパリしたお茶です。上質な紅茶とブレンドすると東方美人に不足する滑らかな味わいが紅茶によって補われ、文字通り極上のお茶になります。
質の良い春摘みの自然栽培紅茶とブレンドするのがお勧め
ブレンドする紅茶は加工が上手に行われているお茶を選ぶことが重要です。発酵止めが不適切なお茶は、蒸れ臭を伴います。このような茶葉の茶殻は暗い焦げ茶色をしており、茶殻からも不快な蒸れ臭がします。上手に作られた紅茶は、茶殻が明るい茶色をしており、茶殻からも甘い香りがします。また、東方美人(蜜香紅茶も)の原料茶葉は初夏に標高の低い茶園で摘まれるお茶と言うこともあり、品質の優劣に関係無く味がサッパリ気味です。この味を味を飛躍的に円やかで滑らかな格上のお茶に高めるためには、あわせる紅茶は春の一番摘み茶から作られたお茶を使うことが重要です。特に、標高2000-2300mの高山にある完全無肥料の老木から作られた雲南省の自然栽培茶紅茶は豊富な鉄分ゆえに後味が濃く、味に厚みがあるため、東方美人の蜜香をあり得ないレベルまで高めます。
ブレンドに適した紅茶
ブレンドする紅茶ですが、HOJOのラインアップの中では、①雲南古樹紅茶 杏蜜香、②古樹滇紅、③雲南功夫紅茶の3種をお勧めします。
HOJOでは東方美人についても無肥料の自然栽培茶を用いております。現在HOJOで販売中の東方美人は蜜香が非常に強く、単体で飲むにもお勧めのお茶ですが、上記の紅茶とブレンドすると、衝撃的な変化をします!滑らかな紅茶の味わいと、口の中に広がるマスカットの香りが絶妙にコラボし、既製の蜜香紅茶単体では決して存在しないレベルの紅茶が楽しめます。騙されたと思って是非一度お試しください!