鳴鳳山古樹生茶2019(めいほうさん)を発売しました。鳴鳳山は突出して樹齢の高いお茶の木が多いことから、臨滄地区でも非常に名の知られた山です。鳴鳳山の中でも半野生化している茶園を選び、お茶を作りました。
臨滄地区の隠れた名産地、鳴鳳山
鳴鳳山は臨滄の西、永德県にある山です。この山は2000-2100mの標高があり、また、東向きで日当たりが極めて良く、非常に良いお茶が出来る地域ゆえ、近年では昆明のお茶市場を始め、広州のお茶市場でもその名が知られつつ有ります。鳴鳳山を有名にしている最大の要素は、樹齢数百年のお茶の木から構成される老樹茶園です。中には男性の腰回りよりも太い木があります。老木はお茶がゆっくりと生長するため、茶葉が肉厚で、味が濃く、余韻の長いお茶が出来ます。ただし、肥料が入ってしまうと、老樹茶でも急激に成長するため、樹齢は名ばかりの味の薄いお茶になってしまいます。
白樺の木のように真っ白な幹の白樹茶
今回鳴鳳山の中でも、野生化したお茶の木を選びました。この茶園は、全く人の手が加えられておらず、茶園は雑草に覆われており、肥料や農薬は勿論、一切手をかけずにお茶の木は自然のままに放置されております。お茶摘みの時期以外は全く手つかずで放置されている茶園です。HOJOではサステナブルな茶園を中心にお茶の仕入を行っておりますが、サステナブルという言葉はこの茶園には似合わず、どちらかというと野良茶園です。慢性的に必要最低限の窒素しか吸収できていないお茶の木の幹は、白色へと変化します。以前に、HOJOでは白樹茶というプーアル生茶を紹介したことがありますが、正に、どのお茶の木もまるで白樺の木のように白い色をしております。人と同じで、お茶の木はその生育環境が厳しいほど、質の高いお茶になります。半野生化し、まるでターザンのようなお茶の木だからこそ生み出せる、透き通るような透明感ある味わいと、密度の濃い自然な甘味は、非常に心地良く、飲んでいると体が素直に反応するような感じがします。
低い温度で釜炒りをすることで味わいを改善
鳴鳳山古樹生茶を製茶する際ですが、より自然栽培茶の特徴が活かせるように、低めの殺青温度を用いました。お茶の味は、温度をあげるほど葉緑素が酸化分解し、葉緑素からマグネシウムが溶出するために苦みや渋味が出やすくなります。低めの温度で釜炒りする事で、滑らかで優しい味に仕上げました。
液体密度が非常に濃く飲めば飲むほど癖になるお茶
鳴鳳山古樹生茶は後味が濃いのは勿論ですが、口に含んだときの口当たりが非常に滑らかに感じられます。私の水で入れた際には、仄かに龍眼やイチジクのような香りが感じられ、また、飲み込んだあとに立ち上る香りは柑橘系の香りのように感じられました。全体に、香りは控えめなのですが、液体の密度が非常に濃いため、飲んでいてとても癖になりく、体に溶け込むような感覚が心地良く感じられるお茶です。使用されている茶葉、加工共に非常に満足の行く仕上がりのプーアル生茶です。
私は個人的に、作りたてのお茶を飲むのが好きですが、熟成するのも大いにお勧めします。2-3年置くことで、蜜のような甘い香りが形成されます。
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