お茶を淹れるときに水道水を直接沸騰して使用しておりませんか?折角良い急須や、良い茶葉にお金をかけても、塩素を除去しない場合、お茶は美味しくはいりません。塩素入りの水でお茶を淹れると、お茶が塩素臭くなることは多くの人が理解していると思いますが、実は塩素臭はほんの氷山の一角なのです。
塩素臭だけじゃない?!お茶の香りも減少
水道水に塩素を加える理由は、水の中の微生物を殺菌するためです。塩素は水と反応して次亜塩素酸を生じますが、それが細菌類の細胞膜を酸化し、破壊することで強力な殺菌作用をしめします。
ただ、重要なポイントは塩素(次亜塩素酸)は微生物だけをターゲットにする訳ではなく、私達の体も含め、あらゆる有機物にダメージを与えます。
お茶の香りや味を呈する成分も有機物です。当然塩素入りの水を使った場合、お茶の味や香りは塩素による酸化ダメージを受けます。
塩素を含む水でお茶を淹れると、淹れている端からお茶が酸化してしまい、香りが半減どころか、劇的に落ちてしまいます。
2-3千円のフィルターで塩素除去は十分
塩素の除去方法ですが、長い時間沸騰すればよいと思っている人がおります。
残念ながら、塩素はそう簡単には抜けません。沸騰しても塩素はトリハロメタンの形で残留するため、沸騰で除去しようと思った場合、30分近く沸騰する必要があります。
手軽に塩素を除去する方法は、蛇口に簡単な浄水フィルターを付けることです。フィルターに関しては、ヘパフィルターをはじめ様々なハイテクフィルターを搭載した浄水器も売られておりますが、お茶の場合必ずお湯を沸かすため、細菌類はその時点で殺菌されます。この為、シンプルな2〜3千円のフィルターで十分です。
フィルターの材質がお茶の味に影響を与える事
塩素除去性能は日本のメーカー製であれば、製品とも殆ど大差有りません。ただ、着目すべきは、浄水フィルターのメーカーにより、水の味が変化する点です。メーカーによっては味を落としてしまうこともありますので、その様な事実があることを頭に入れておいてください。
参考までに、私は複数のメーカーを試した結果、現在は三菱のクリンスイというフィルターを使用しております。