老黒塞古樹生茶 2016と言う名称のプーアル生茶を発売しました。HOJOでは以前老黒塞古樹生茶 2011を販売しておりましたが、今回発売したお茶は以前のお茶とは生産者も茶園も変え、品質をアップグレードしました。
臨滄市鳳慶県の山村で作られたお茶
老黒塞の塞とは中国語で小さな村を指します。つまり、日本語的には老黒村という意味です。老黒塞は中国雲南省の臨滄市鳳慶県に位置する山村です。鳳慶県と言えば雲南紅茶の名産地として知られております。ただ、あまり知られていない事実として、鳳慶県には樹齢の古い老木がひときわ沢山あります。また、山の懐が深く、雨が降るだけでアクセスが困難になるような山村が数多く点在しており、山間部には広範囲にわたってお茶の木が植えられております。鳳慶はとても良質のプーアル茶の産地としてもよく知られております。
極めて深い余韻とライトボディでまとまりのある味わい
HOJOのプーアル茶ラインアップの中でも特に高級なお茶の代表格と言えば馬鞍山古樹生茶や无量山古樹生茶があります。馬鞍山古樹生茶は非常にふくよかで香りに広がりがあり(フルボディ)で余韻についても非常に深く、有名な老班章や昔帰と同じ個性を有し、大変飲みごたえのあるお茶です。また、无量山古樹生茶に関してはミディアムボディで非常に余韻が深いお茶です。そして、今回同じく高級レンジである老黒塞古樹生茶をラインアップに加えるに辺り、私が求めた個性は、突出して深い余韻と軽めのボディです。軽いボディゆえにお茶が優しく感じられ、飲みやすく、それでいて、極めて深い余韻ゆえに甘味が何時までも喉に残ります。お茶を飲んだあとに軽くお茶酔いをするのもこのお茶の特徴です。
台湾の烏龍茶を連想するようなフローラルの香りを伴う
老黒塞古樹生茶は殺青をやや軽めに行うことで、酵素を完全に殺青するのではなく、多少残存させました。これにより、天日乾燥中に微発酵が促進され、烏龍茶に近い、花のような香りが形成されました。これは、HOJOの他のラインアップでは、梅蘭や独木春古樹生茶に共通する特徴です。一般的にプーアル生茶は新茶のうちは花やフルーツの香りはあまりしません。老黒塞古樹生茶の場合、前述した理由により、台湾烏龍茶を連想するような香りがほのか感じられ、初心者にも大変飲みやすいお茶だと思います。余韻の強さから判断できるとおり、ミネラルとポリフェノールが豊富に含まれており、長期の熟成にもしっかりと答えてくれるお茶です。