Quantcast
Channel: お茶の専門店HOJO
Viewing all 422 articles
Browse latest View live

意外に知られていないジャスミン茶の加工方法

$
0
0

これまで数回に分けてジャスミン茶について特集してきましたが、今回はジャスミン茶がジャスミンの花の産地である広西壮族自治区横県の工場でどのように香り付けをされるのか説明したいと思います。

ジャスミン茶用の緑茶は春に仕入れ秋に着香

ジャスミン茶のベースとなるお茶は春に仕入れます。ジャスミン茶加工用にはあまり個性が強すぎない緑茶を使うことが大切です。個性が強すぎる、つまり、香りが強すぎた場合、ジャスミンの花の香りと拮抗してしまうため、ジャスミン茶加工用としては好ましくありません。私が仕入れているジャスミン茶は高級な部類に属するため、緑茶は春に仕入れる物の、夏まで保管され、夏以降の雨が少ない時期に収穫された質の高いジャスミンの花を用いて着香を行います。廉価なタイプのジャスミン茶の場合、春〜夏に収穫されたジャスミンの花を使って作られます。

緑茶に新鮮なジャスミンの花の香りをすわせる工程

ジャスミンの花は当日に収穫された花が用いられます。着香を行う工場では、その日の生産スケジュールに基づいてジャスミンの花を仕入れます。花は着香目的ゆえ、仕入れすぎた場合、無駄になってしまうため、仕入れは仲買人を通じて行われます。花は、開花するまでは緑茶の上に敷かれ、開花が始まると、定期的に攪拌が行われます。攪拌は、花と緑茶を掬い上げ、空気中で拡散します。ジャスミンの花は開花する際に熱を放つため、この方法で攪拌を行わないと、熱によって花と緑茶が劣化します。
一晩を通じて、混合と攪拌が繰り返され、それによって緑茶はジャスミンの花の香りを吸収します。着香が終了後は、篩によって、ジャスミンの花は緑茶と分離されます。翌日回収された既に萎れてしまったジャスミンの花は、廉価なグレードのジャスミン茶の着香用にリサイクルされます。緑茶はこの後、低温にて乾燥が行われ、次回の着香に備え、水分が下げられます。この際の乾燥技術ですが、生産者によってバラツキがあり、それがジャスミン茶の質を左右します。当然高い温度で乾燥してしまうと、水分ばかりかジャスミンの香りまで飛んでしまいます。

最初にジャスミンの花自体の選別をします。当日に咲かないような小さな蕾は除去されます。

花が開き始めるまで、夕方から夜にかけて、茶葉の上にジャスミンの花が敷き詰められます。

緑茶と混ぜられたジャスミンの花

着香終了後ジャスミンの花は緑茶から分離されます。

廉価なジャスミン茶はリサイクルの花で着香を行う場合もあります。

意外に知らないジャスミン茶に使われるモクレンの花

意外に知られていない事実ですが、ジャスミン茶の着香の第1段階はモクレン(マグノリア)の花で着香が行われます。モクレンの花を用いる目的ですが、緑茶特有の香り個性を消すためです。伝統的にジャスミン茶にはモクレンが使われているため、仄かなモクレンの香りがあることで、「ジャスミン茶らしい香り」に仕上がります。ただ、生産者によっては、モクレンを多く用いすぎる場合があり、その様に作られたジャスミン茶は酸っぱいような特有の香りを放ちます。私が仕入れているジャスミン茶は、極少量のモクレンの花を用いて処理をしており、言われなければモクレンの花が使われていることが分からないレベルに留めております。ジャスミン茶も種類によってはモクレンを使わない作り方があります。来年はモクレンを使わないジャスミン茶も作ってみようと思っております。

モクレン(マグノリアの花):この花の香りも素晴らしいです!

着香の回数と堤花と呼ばれる大事な工程が大事

ジャスミン生花による着香はその回数が多いほど香りが強くなります。高級なジャスミン茶になればなるほど、何回も(幾晩も)着香を繰り返して作られます。ただし、前述したように、乾燥を上手に行わない場合、折角回数を増しても良い香りに仕上がりません。通常、ジャスミンの花との混合→乾燥の順番で作業が進められますが、高いグレードになると、最後にジャスミンの花と混ぜた後、全く、乾燥を行わない「堤花」という仕上げ方をします。この方法だと、それ以降乾燥を行わないため、新鮮な花の香りが際立ちます。私はコストをかけても堤花を行うようにしております。


无量山古樹生茶2018(プーアル茶)販売開始

$
0
0


人気のプーアル生茶无量山古樹生茶2018の餅茶 200gを発売しました。今年は餅茶に加工した際に、乾燥方法を一工夫したことでこれまでにない味わいのお茶に仕上がりました。

无量山は老木から成る茶園の宝庫

无量山は雲南省南西部にある400kmに及ぶ山脈の名称です。无量山の山間には多くの少数民族の村が点在しており、この地域では昔からお茶が作られてきました。少数民族による伝統的なお茶の栽培スタイルは、一年を通じて全く手をかけずに放置し、春のみお茶を摘みに山に行くというものでした。しかしながら、近年では、お茶の需要の高まりに伴い、多くの村で肥料を与えたり、剪定をしたりと、管理栽培が行われております。HOJOでは无量山の中でも昔ながらのやり方でお茶の木を放置している茶園からお茶の原料を仕入れました。放置というと農家の人は怠けているイメージがありますが、茶の木にとっては自然の中で他の野生の植物と共に生育するため、非常に良い品質のお茶が出来ます。お茶を飲んだ際に、濃い後味と、長い余韻が強く感じられ、奥行きのある味わいをお楽しみ頂けます。

プーアル茶の餅茶への加工は品質を左右

プーアル茶は良い品質の原料を使い上手に製茶をすれば、とても良いお茶が出来ます。ただ、餅茶に圧縮する際、お茶を軟らかくするために蒸気が加えられるため、圧縮後のお茶をどのように乾燥するかによって、お茶の味香りに大きな影響を与えます。毛茶(散茶)の状態では非常に良い香りだったお茶も、不適切な手順で餅茶を作ると、その作業過程で異臭が生じたり、味に雑味を呈するお茶になることもあります。
圧縮したお茶の乾燥方法は茶商の考え方によって様々です。温風乾燥を良しとする人、天日乾燥を良しとする人、涼しい場所での乾燥を良しとする人など色々なスタイルがあります。一般に、香りを重要視するなら、温風乾燥が良く、逆に、味を重視する場合は自然乾燥がよいとされております。これまで无量山古樹生茶2014年と2015年は前半のみ40℃以下の低温での温風乾燥をし、後半は自然乾燥を行うハイブリット法にて乾燥をしてきました。ただ、今年からより毛茶に近い豊かな味を引き出すため、温風乾燥をやめ、日陰で風通しのよい場所で乾燥することにしました。この方法を採用したことで、朝露のような清らかで優しい味わいに仕上げる事が出来ました。

低い温度で殺青するほど発酵度が増すプーアル生茶

プーアル生茶と緑茶の製茶工程を比較すると、違いは緑茶が温風で乾燥するのに対して、プーアル生茶は天日乾燥します。実はもう一つ作り方に違いがあります。プーアル生茶と緑茶では殺青温度が異なります。高温で加熱して一瞬で酵素を失活させる緑茶にたいして、プーアル生茶の殺青温度は低く、加熱時に温度が比較的ゆっくりと上昇するため、その間に茶葉に含まれる酵素が僅かに活性化され、微発酵が生じます。萎凋時間の長いお茶が香り豊かなお茶に仕上がるのと同じく、低温殺青による発酵のレベルの高さは、お茶の熟成速度に好影響を与えます。无量山古樹生茶2018も低めの温度による殺青で作られており、生茶本来の豊かな味香りを引き出しました。

殺青工程ののイメージ:釜の底を薪を燃やした炎で加熱してます。

无量山古樹生茶2018はとても飲みやすく、上手に加工が行われているお茶ゆえ、普段プーアル生茶を飲みつけてない人にもお勧めします。本銘柄であれば、初めてプーアル生茶を飲む人にも好印象を持って貰えると思います。

屋台食べ歩きと烏龍茶ファンの聖地、潮州

$
0
0


潮州の鳳凰鎮に仕入れに行ってきました。潮州と言えば鳳凰単叢烏龍茶の産地です。潮州へは必ず毎年行き、現地にて仕入れを行っております。
潮州は銘茶の産地と言うだけでなく、観光の目的地としても素晴らしい場所です。特に「食べることが何よりも好き」という私のような人には天国のような街です。

潮州へ行くには

潮州は広東省に属しております。日本から行くには2つの方法があります。1つ目は、広州や厦門まで飛行機で行き、そこから新幹線で行く方法。この方法ですとそれぞれの都市から数時間で到着します。
2つ目は全工程を飛行機で行く方法。この場合、一旦上海か広州へ行き、そこで乗り換えて、2時間ほどのフライトで潮汕空港に到着します。ただし、上海乗換の場合、国際線が到着するのは浦東空港なのに対し、ローカル便の出発空港が虹橋の場合が多く、両空港間の移動に1時間半近くかかります。潮汕空港から潮州の街までは車で1時間程度の距離ですが、これが意外に難関です。
空港からのシャトルバスが出ている物の、潮州の街までは1時間半〜2時間に1本しか無く、タイミングが悪いと極めて長時間の待ちぼうけを食らいます。深夜に到着した場合や、バスのタイミングが悪い場合はタクシーを利用することになるのですが、その場合、RMB150が相場で交渉の余地は全くありません。もし、1人か2人で旅をしているなら、タクシーの乗り合いを希望できます。同じ方面に行くお客さんを待ち、人数が集まれば出発します。この場合、1人頭RMB50で計算してくれます。

東南アジアの屋台文化のルーツは潮州(潮汕)

潮州の魅力と言えば他でもない、ストリートフードです。潮州はクエティオをはじめとする麺類やその他多種類の種類の屋台系料理の本拠地です。マレーシア、タイ、シンガポールのホッカーフードと呼ばれる料理の多くは安渓や厦門をルーツとしていると言われておりますが、実際、その多くは潮州の料理だったりします。その点、東南アジアのストリートフード(屋台料理)が好きな人にとって、潮州は天国と言えます。私は過去、東南アジアの中でも屋台料理で特に有名なペナン島に10年間住んでおりましたが、正直、潮州の屋台料理は質に関して圧倒的に優れており、ペナンの屋台料理は比較の対象にすらなりません。その最大の理由は、東南アジアの屋台料理は化学調味料を多用しているのに対し、潮州では昔ながらの方法で骨を長時間煮込む方法を採っております。また、潮州では煮物をする鍋もステンレスを使うなど細部へのこだわりがあります。私はお茶の仕入のために潮州ヘ行くのですが、実は一番の目的は屋台料理を食べることだったりします。屋台料理が美味しすぎるため、1日6食くらい食べてしまい潮州から帰る頃には体重が確実に増加しております。

シンプルな見た目からは想像できない、コクの強い濃厚な味のクエティオ湯(タン)

豚肉系と牛肉系、更に透明なスープ系と濃厚なスープ系など各種スタイルがあります。

潮州はお粥も有名です。豚足や鶏ガラなどを一日煮込んで出汁を取り、乾燥ホタテ、具材の鳩や雉、蟹などのスープと合わせます。香りだけでもくらくらするほど美味しいです。

職人気質の潮州人

潮州人はあまりフレンドリーな印象はありません。中国人の中でも極めて職人気質の民族で、伝統を重んじる傾向が強く感じられます。彼らの価値を理解してくれる人には非常に友好的なのですが、実際に親しくなるためには数年間を要すると感じております。ただ、実直で職人気質の潮州人は、東南アジアに移民した華人の中でも突出して成功者が多く、タイなどで米の貿易で富を成している人々や香港の李 嘉誠などがその例です。彼らの気質と伝統を重んじる姿勢ゆえに、未だに屋台料理が高い質を維持されており、鳳凰単叢烏龍茶のような非常に複雑な工程のお茶が妥協無く作り続けられているのでしょう。

2018年より突然潮州の街が綺麗になりました。

私は毎年潮州へ行っておりますが、行くたびに感じていたのは街が非常に汚い点です。料理が美味しいのですが、屋台で飲み食いした客が出すゴミがそこら中に散在しており、更に、道端はどこもかしこも車やバイクが駐車されており、歩道もまともに歩けない状況でした。私は仕事から様々な地方都市や町に行きますが、潮州の汚さは他の都市を圧巻しておりました。ところが、今年潮州に行ったところ状況が一変しました。街から違法駐車が消え去り、ゴミが無くなり、急に街が綺麗になっておりました。何でも、潮州政府による潮州を観光都市化したいとの方針から、突如、街を綺麗にするための法律を施行したそうです。逆にその煽りを受けたのは道端で営業をしていた屋台料理やでした。ただし、消えてしまったと思われた屋台料理やも夜9時頃になるとどこからとも無く現れます。しかし、警察もそれを承知しており、街のあちこちで見回りをし、違法に店先にテーブルを出している店は厳重注意を受けておりました。ただ、潮州の場合、人気店は屋台→路面店舗とアップグレードしてゆきます。したがって、小さな屋台店が消えても盛っている路面店はほぼ間違いなく美味しく、街が綺麗になってもストリートフードの文化は健在でした。

以上のように潮州は旅行の目的地として非常に面白く、中国旅行が好き、食べ物が好きと言う人には強くお勧めする街です。中国の美味しい屋台文化に触れたい人にはお勧めの目的地です。

尚、多数の鳳凰単叢烏龍茶を発売しました。
https://www.hojotea.com/item/houou.htm

お茶愛好家が夢中になる鳳凰単叢烏龍茶とは?

$
0
0


烏龍茶というと台湾の烏龍茶を思い浮かべる人が多いかと思います。事実、HOJOの烏龍茶の中でも台湾の烏龍茶は非常に人気の銘柄です。
反面、中国広東省潮州産の鳳凰単叢烏龍茶は名前が難しい事も伴い、台湾の烏龍茶ほどの認知されていないのが事実です。また、同じ中国の烏龍茶の中でも、安渓産の鉄観音や武夷山産の武夷烏龍茶の方がよく知られております。
しかし、お茶に詳しくなるほどに、鳳凰単叢烏龍茶の虜になる人が多く、私自身、鳳凰単叢烏龍が好きすぎて毎年産地へ通っております。お茶マニアの中には、プーアル茶と鳳凰単叢烏龍茶しか飲まないという人もいるほどで、鳳凰単叢烏龍茶はマニアからも別格のお茶として、特別視されているお茶です。

フルーツの香りがして初心者でも楽しめる鳳凰単叢烏龍茶

鳳凰単叢烏龍茶は、名前が難しい為、渋味が強く素人では理解が難しいお茶と思われがちですが、実際はその逆で、お茶とは思えないレベルで花やフルーツを連想する甘い香りがし、非常に飲みやすいお茶です。産地には樹齢100歳を超えるような巨木が沢山あり、また、無肥料で栽培されているお茶が多い為、味に奥行きがあり、強いコクが感じられます。

微発酵の台湾烏龍茶と重発酵の鳳凰単叢烏龍茶

鳳凰単叢烏龍はその製法から浪青烏龍(中国語でランチンウーロン)と呼ばれます。それに対して、台湾の烏龍茶の製法は揺青(中国語でヤオチン)と呼ばれます。揺青とは文字通り、「揺するように」穏やかな攪拌を行うことで発酵を促すのに対し、浪青烏龍茶の場合、発酵工程の後半にかけて浪(なみ)の文字の如く波のように激しく攪拌することで、発酵をしっかりと行う製法がとられます。したがって、台湾の烏龍茶は一部を除き微発酵なのに対して、鳳凰単叢烏龍茶はしっかりと発酵が行われております。その為、台湾茶は全体に緑色をしているのに対して、鳳凰単叢烏龍茶は緑色に加え、黄色やオレンジ色を呈しております。微発酵で仕上げられる台湾烏龍茶が花の香りがするのに対して、しっかりと発酵を行って作られる鳳凰単叢烏龍茶はフルーツのような香りがします。

炭火による低温焙煎

加え、鳳凰単叢烏龍茶は炭火による焙煎をすることで、透明感のあるより甘い香りを引き出します。ただし、標高の低いエリアの若い木から摘まれた安価なグレードになるとその多くは熱風乾燥機で焙煎されます。実際、同じ温度で焙煎をしても、炭火と熱風では全く異なる結果を生みます。炭火の焼き肉や薪ストーブを想像して貰えると分かりやすいと思いますが、炭火は熱透過性が高いため、お茶を焙煎したときに芯まで熱が透過するのに対し、熱風だと、外から内側に向かって熱がじわじわと伝達します。炭火で焙煎したお茶は、味香りに統一感があり、香りに透明感があります。尚、焙煎という言葉を使うと、コーヒーや焙じ茶のように香ばしい香りを引き出す工程と思われがちですが、鳳凰単叢烏龍茶の焙煎は100℃以下の温度で数時間以上かけてゆっくりじっくり焙煎をします。低温焙煎は鳳凰単叢烏龍茶のフルーツの香りを引き出すために欠くことができない技術です。

高騰しつつある鳳凰単叢烏龍茶の値段

近年、鳳凰単叢烏龍茶の需要は増加傾向にあり、仕入れ価格からも値段の上昇が観察されます。ただし全てのお茶について値段が上がっているわけではなく、ここ数年値段の高騰が顕著に感じられるのは、高級な単株茶や老木から作られる老ソウと呼ばれる種類のお茶です。例えば、2016年、2017年とHOJOで販売していた文種単株については、今年現地での仕入れ価格が3倍になり、あまりに現実離れした値段になってしまったことから、仕入れを断念しました。全体の傾向として、値段高騰が顕著なのは、烏崠山産のお茶に限ってのようです。烏崠山における農家の自宅が巨大化している点からも値段高騰の状況が容易に見て取れます。烏崠山は、鳳凰単叢の最も有名な産地として知られております。烏崠山が有名になった最大の理由は、老木の数が他の山よりも圧倒的に多い為です。ただし、他の山も、烏崠山ほどの数ではないものの老木があり、それら老木から作られたお茶を飲んで見ると、烏崠山のお茶と遜色のない高い品質です。そんなこともあり、私は近年烏崠山周辺の山の老木に注目しております。

烏崠山の烏崠村にある農家の住居:もはや道にまで家がせり出しており、まるで城壁のような外観になっております。

各住宅がビルとかしている烏崠山中腹の農家の住居

写真のお茶の木は烏崠山の中でも非常に有名な銘柄ですが、この木から収穫されたお茶は今年38000元/500gで取引されました。この木一本で7kgの収穫があったため、農家(写真一枚目)はこの木だけで532,000元、つまり869万円の売り上げです。

鳳凰単叢烏龍茶のいれかたが難しいというのは誤り

お客さんと話をしていると、鳳凰単叢烏龍茶はいれかたが非常に難しく、上手に美味しくいれられないという話を聞きます。実際、飲んで見ると非常に渋い鳳凰単叢烏龍茶によく出くわします。実は渋いお茶はどのような淹れ方をしても渋く、それはいれかたの問題ではなく、原料に問題があります。一般に、標高の高い茶園や老木の場合、お茶が摘まれるのは春1回のみですが、低地にある大規模な茶園産のお茶は、何度もお茶摘みが行われ、夏や秋摘みのお茶も烏龍茶に加工されます。夏や秋に摘まれたお茶は、春茶には含まれない成分が含まれるため非常に渋く、これは烏龍茶に限らず、どのようなお茶に加工したとしても渋くなります。紅茶が渋く感じら、胃に負担を感じるのもこれが理由です。標高の高い茶園産の春茶から作られたお茶は、烏龍茶・紅茶、更には種類に関係無く、非常に円やかで、慣れない淹れ方をしたとしてもそれなりに美味しく飲めます。ただし、当然、上手にいれたお茶はより美味しくはいります。以下のコラムにて動画付で詳しく説明しておりますのでご参照ください。

嘘のようにお茶が美味しくなる工夫式のいれ方

本場のプロによる鳳凰単叢烏龍のいれかた動画

鳳凰単叢烏龍茶7種発売。知名度の低い名称のお茶がおすすめな理由

$
0
0

鳳凰単叢烏龍茶2017産を多数発売しました。鳳凰単叢烏龍茶は仕入れた直後よりも暫く熟成した方が香りも味も良くなるため、1年間寝かした上での発売です。

https://hojotea.com/item/houou.htm

蜜蘭香は勿論ですが、それ以外のお茶が意外にお勧め

鳳凰単叢烏龍茶と言うと蜜蘭香が有名です。この鳳凰単叢烏龍茶の後につく名称は、お茶の品種を指す場合と、特定の木を指す場合、特定の香りのグルーピングを指す場合の3種類があります。詳しくはこちらをクリックしてください。
蜜蘭香はお茶の品種を指しており、ライチのような甘い香りがすることで多くのファンを有します。ただし、実際にテイスティングをすると、素晴らしい香りの鳳凰単叢烏龍茶は他にも多数存在します。
今回は蜜蘭香の値段からそうかけ離れていないお茶を重点的に仕入れました。ただし、蜜蘭香は人気の銘柄と言うこともあり、現地でも概して割高です。蜜蘭香ほど知名度が高くないお茶は、同じ値段で仕入れた場合、当然蜜蘭香と比べるとベースとなる茶葉の品質は高く、私としては非常にお勧めです。
どのお茶も捨てがたいですが、私は個人的に姜花香が好きです。

鳳凰 玉蘭香単叢 2017「初夏の採れたてフルーツのような香り」

玉蘭(ギョクラン)とは白モクレンの花の名称です。白モクレンは非常に香り高く、タイや中国では道に白モクレンの売り子を見かけます。 本商品は、焙煎を非常に軽めに行うことで、鮮度の高い香りが引き立つように仕上げております。実際に飲むと、ラズベリー、木イチゴ、スモモ、プルーン、ラズベリーなどの夏の初めのフルーツのような爽やかな香りがします。 余韻が長く、飲みごたえのあるお茶です。

鳳凰単叢 蜜蘭香/Phoenix Oolong

 

袋小 :   15g / 価格 1500円(税抜き)

クリックして買い物カゴへ

缶入り:   40g / 価格 3,800円(税抜き)

クリックして買い物カゴへ

袋大(40g入りの袋が3個入り) :120g / 価格 11,000円(税抜き)

クリックして買い物カゴへ

お値打ちパック(袋大が3袋=合計40gの袋が9袋):360g / 価格 27,300円(税抜き)

クリックして買い物カゴへ

鳳凰 芝蘭香単叢 2017「透明感のあるサクランボのような香り」

芝蘭香は鳳凰単叢烏龍茶の中でも有名で人気のお茶の1つです。仕上げの際にあまり熱を加えず、フレッシュで新鮮な清香タイプに仕上げました。芝蘭という花の香りに似ていることからのの名称が命名されたわけですが、実際に飲んで見ると、サクランボ、若いマンゴ、イチゴ、仄かなセロリ、桑の実を連想するような香りがします。熟成により、更に香りが濃香になり、ラズベリーやブラックチェリー系の香りが形成されます。喉で感じられるコクが非常に強く、軟らかい味わいのお茶です。

鳳凰単叢 芝蘭香/Phoenix Oolong

 

袋小 :   15g / 価格 1300円(税抜き)

クリックして買い物カゴへ

缶入り:   40g / 価格 3,500円(税抜き)

クリックして買い物カゴへ

袋大(40g入りの袋が3個入り) :120g / 価格 9,800円(税抜き)

クリックして買い物カゴへ

お値打ちパック(袋大が3袋=合計40gの袋が9袋):360g / 価格 25,200円(税抜き)

クリックして買い物カゴへ

鳳凰 姜花香単叢 濃香 2017「産地で非常に人気のある銘柄」

姜花香は日本ではあまり馴染みがない名称ですが、姜花香は現地、鳳凰鎮では極めて人気の高い単叢の1つです。その理由は、香りが非常に華やかな点です。本商品は焙煎を長時間行った2重火の濃香タイプになります。「生姜の花の香り」の由来の通り、仄かにスパイシーな香りを伴いつつ、ブドウ、トロピカルフルーツ系の香りのするお茶です。

鳳凰単叢 蜜蘭香/Phoenix Oolong

 

袋小 :   15g / 価格 1300円(税抜き)

クリックして買い物カゴへ

缶入り:   40g / 価格 3,500円(税抜き)

クリックして買い物カゴへ

袋大(40g入りの袋が3個入り) :120g / 価格 9,800円(税抜き)

クリックして買い物カゴへ

お値打ちパック(袋大が3袋=合計40gの袋が9袋):360g / 価格 25,200円(税抜き)

クリックして買い物カゴへ

鳳凰 恵種単叢 2017

恵種はマンゴのような甘い香りがし、鴨糞香や夜来香などとも共通点のある抜けるような甘い香りです。味が濃厚で余韻もしっかりしており、大変お勧めのお茶です。

鳳凰単叢 蜜蘭香/Phoenix Oolong

 

袋小 :   15g / 価格 1500円(税抜き)

クリックして買い物カゴへ

缶入り:   40g / 価格 3,800円(税抜き)

クリックして買い物カゴへ

袋大(40g入りの袋が3個入り) :120g / 価格 11,000円(税抜き)

クリックして買い物カゴへ

お値打ちパック(袋大が3袋=合計40gの袋が9袋):360g / 価格 27,300円(税抜き)

クリックして買い物カゴへ

鳳凰老欉烏崠鴨屎香単叢 濃香

人気の鴨糞香を濃香に仕上げました。鴨糞香はこの木を見つけ出した農家の人が、あまりに香りがよいため、人に盗まれることを心配し、鴨糞という変な名称を付けたと言われております。本商品は烏崠山の標高800-900m付近の木から収穫されており、1000m以下の標高ゆえにゆえ、品質の割に手頃な値段で仕入れる事が出来ました。二重火と呼ばれる、100℃以下の温度で各約6時間以上を2回に分けて焙煎することで、濃く熟したフルーツのような香りに仕上がっております。

鳳凰単叢 杏仁香/Phoenix Oolong

 

袋小 :   15g / 価格 1300円(税抜き)

クリックして買い物カゴへ

缶入り:   40g / 価格 3,500円(税抜き)

クリックして買い物カゴへ

袋大(40g入りの袋が3個入り) :120g / 価格 9,800円(税抜き)

クリックして買い物カゴへ

お値打ちパック(袋大が3袋=合計40gの袋が9袋):360g / 価格 25,200円(税抜き)

クリックして買い物カゴへ

鳳凰老欉烏崠鴨屎香単叢 「2本の老木から収穫されたお茶です。」

烏崠山標高1000m付近にある2本の老木のみから収穫された高級な鴨糞香単叢です。1本のみから収穫された場合、単株茶として非常に高額な値段がつくことを考慮すると、非常に良い買い物だと思い仕入れました。単株茶に準ずる深いコクと、やわらかく、余韻の長い香りが特徴です。焙煎は清香仕上げで軽めに行なっており、新鮮な花やフルーツのような爽やかな香りがします。

鳳凰単叢 杏仁香/Phoenix Oolong

 

袋小 :   15g / 価格 3800円(税抜き)

クリックして買い物カゴへ

缶入り:   40g / 価格 9,800円(税抜き)

クリックして買い物カゴへ

袋大(40g入りの袋が3個入り) :120g / 価格 28,800円(税抜き)

クリックして買い物カゴへ

お値打ちパック(袋大が3袋=合計40gの袋が9袋):360g / 価格 70,500円(税抜き)

クリックして買い物カゴへ

単株とは特定の一本の木のみから作られたお茶です。鳳凰単叢の中でも特に高級で稀少なジャンルのお茶です。詳しくは以下の記事をご参照ください。

http://hojotea.com/jp/posts-1026/

鳳凰老欉獅頭黄枝香 単株 2017

烏崠山の獅頭(標高>1000m)という名称の地域にある1本の老木のみから収穫された黄枝香の単株茶です。パイナップル、スモモ、アンズ系の甘く特徴的な香りがします。一般の黄枝紅とは香りの質も強さも全く異なるレベルのお茶と言えます。1本の木のみから作られ他お茶と言うこともあり、品質は凄まじいの一言です。大半をマレーシアのお客さんが購入されたため、数百グラムの在庫があるのみです。

鳳凰単叢 蜜蘭香/Phoenix Oolong

袋小 :   15g / 価格 7,500円(税抜き)

クリックして買い物カゴへ

缶入り:   40g / 価格 18,800円(税抜き)

クリックして買い物カゴへ

袋大(40g入りの袋が3個入り) :120g / 価格 58,800円(税抜き)

クリックして買い物カゴへ

お値打ちパック(袋大が3袋=合計40gの袋が9袋):360g / 価格 135,000円(税抜き)

クリックして買い物カゴへ

自然栽培プーアル生茶、烏木龍古樹生茶2018を販売開始

$
0
0

烏木龍古樹生茶(ウームーロンこじゅなまちゃ) 2018を発売しました。このお茶は2018年産のプーアル茶の中でも特に沢山の時間と手間をかけて作り上げたこだわりの商品です。何回も生産者の村へと足を運び、試作を繰り返したお茶なだけに非常に思い入れの強いお茶です。

烏木龍とは臨滄の大雪山近くに位置する村の名称です。Google Mapでも出てきますので興味のある方は見てみてください。烏木龍はイー族を中心とする少数民族の村です。烏木龍の村中心部付近には巨大な茶園があり、緑茶やCTC紅茶などが生産されております。この事から、雲南省の人は烏木龍と聞くと、紅茶や緑茶を連想しがちですが、村の中心部から外れて山間へと入ると、樹齢の古い老木のお茶の木も見られます。近隣の街から距離がある村ゆえに、昔ながらの、全く手をかけない自然栽培の作り方の茶園が幾つか存在しており、中にはワクワクするほどに全く手つかずで自然の状態の茶園も見つけることが出来ます。烏木龍古樹生茶の原料には、その中でも特に樹齢の高い茶園の一番茶を選びました。茶園は2200-2300mと非常に標高が高く、台湾の梨山茶並みの標高です。高山、老木、自然栽培の三拍子が揃っているため、茶葉の質が素晴らしく良く、喉の奥に吸い込まれるような強烈なコクが感じられるお茶です。

烏木龍の中心部

長時間萎凋と低温殺青により豊かなな香りのお茶を生産

私がプーアル茶を仕入れる際は、工場を訪問して既製のお茶を仕入れるのではなく、完全オーダーメイドにて生産者と共に作り上げる形をとっております。原料の選定、作り方の各種条件を指定し、特注にて仕上げます。近年では懇意にしている生産者が自由に工場を使わせてくれるため、自分でも試作に携わり、生産工程の条件設定、作り方の改善など、より踏み込んでお茶作りに係わっております。
プーアル茶の生産工程の中で香りに影響する工程は、萎凋と殺青(釜炒り)の2工程です。この2つの工程をどう制御するかによって、同じお茶とは思えないレベルで味も香りも変化します。

12時間以上萎凋することで香り豊かなお茶に

萎凋とは風通しのよい日陰に茶葉を広げ、時間をかけてゆっくりと水分を蒸発させる工程です。茶葉の水分が蒸発することで、脱水ストレスにより茶葉に含まれる酵素が発酵します。萎凋を重点的に行う代表的なお茶は、紅茶、白茶、烏龍茶です。これらのお茶の香りが強いのは、萎凋がしっかりと行われているためです。実際、プーアル茶の生産者も、萎凋は長い方が良いと言う点は皆理解しています。しかしながら、近年では労働力の確保が難しくなっていることから、多くの生産工場では数時間(2-3時間)の萎凋が一般化しております。また、長く萎凋したお茶は水分が低くなるため、釜炒りが難しく、普段と同じやり方で殺青をしたのでは焦げてしまいます。残念ながら、概して萎凋茶の殺青方法を習得していない生産者が多く、それゆえに多くの生産者が長時間萎凋をやりたがりません。私が烏木龍古樹生茶を生産した際は、12時間しっかりと萎凋を行うことを徹底しました。翌朝、萎凋中のお茶の脇を通り過ぎるだけでお花畑のような香りがしておりました。今年発売した劉家古樹生茶2018を試された方は既に体験済みかと思いますが、萎凋をしたお茶は香りが豊に感じられます。今年発売した劉家古樹生茶2018は非常に人気があり、発売後2ヶ月程度で売り切れてしまいました。

低温殺青をすることで微発酵を

熱を加えることで茶葉の酵素を失活させる作業は「殺青」と呼ばれ、プーアル茶の個性を形作る上で非常に重要な工程です。プーアル茶の殺青は釜炒りで行われますが、プーアル茶の香りと味は、釜炒りの方法、特に温度管理によって、全く別のお茶と思うほどに変化します。例えば、高温短時間で殺青を行った場合、緑茶に近くなります。花のような香りが形成され、透明感のある味に加え、渋みや苦みがシャープに感じられます。また、高温殺青されたお茶は乾燥茶葉自体から非常にフローラルな香りがします。高温殺青の代表格である「緑茶」、例えば日本茶の茶葉が花のような甘い香りを放つのもこの為です。逆に、低温長時間で殺青を行った場合、加熱温度が低めであることから、殺青中に茶葉に含まれる酵素が僅かに発酵し、それによって、烏龍茶のようなフルーツの香りが形成されます。ただ、低温殺青は、作業が長時間になる点、火加減を細かく管理しなければならない等、釜炒りの際にはより高い技術が求められます。為、低温殺青を採用する生産者は非常に少なく、近年では多くの生産者が高温殺青でプーアル茶の生産を行っております。

生産者と共に低温殺青の技術を開発

前述したとおり、雲南省では高温殺青が一般的で、低温殺青をやっている生産者は殆どおりません。そこで、私が信頼している生産者に低温殺青の技術を習得して貰う事にしました。まず、私が理想とする方法でお茶を殺青してサンプルを作り、それを元に生産者に火の燃やし方、温度、殺青方法などを細かく指導しました。低温殺青と言っても、温度が低すぎると、発酵が過剰に進むため、正確な温度管理が必要となります。実際、低温殺青のやり方は高温殺青のそれとはかなり異なるため、生産者も慣れておらず、作業条件を安定化するのには想像以上に長い時間を要しました。1週間に数日のペースで生産者の元を訪れては、殺青方法の確認、前日に作ったお茶の評価、問題点の共有などを繰り返しました。結果、数週間かけてようやく低温殺青の安定生産が出来るようになりました。

長時間の萎凋と低温殺青で作られたプーアル茶は茶葉内面が微発酵していることから全体に濃い(暗めの)色合いをしております。これは緑茶が明るい緑色をしているのに対して烏龍茶の茶葉が深緑や黒い色をしているのと同じ理由です。ただし、お茶をいれたときの水色は非常に明るい薄黄色をしており、クリアーです。

このお茶は渋味と苦味が全くないお茶です。したがって、お子さんにとっても非常に飲みやすいお茶です。私はプーアル生茶を飲む際は、個人的に熟成する前の若い状態のお茶が好きです。しかし、勿論、熟成させたいという人にも強くお勧めします。本商品は萎凋と低温殺青によってお茶が微発酵茶に仕上がっていることから、熟成が一般のプーアル茶よりも早く進むことが予想されます。長時間の萎凋と低温での殺青を組み合わせることで、口当たりが非常にやわらかく、豊かな味わいに仕上がっております。原料の質、製法とも妥協無く作り上げた自信作ですのでプーアル茶が好きな方には是非試していただきたいお茶です。

HOJOパッケージ
お買い物の合計が5,000円以上で送料無料!お支払い・送料について >>

袋小(固まりを小分けして袋詰め):50g / 価格 1,500円(税抜き)
クリックして買い物カゴへ

餅茶1個:357g / 価格 9,800円(税抜き)クリックして買い物カゴへ

お値打ちパック:1071g(餅茶357gを3個) / 価格23,500円(税抜き)

クリックして買い物カゴへ

自然栽培のプーアル熟茶、火草山産の宮廷金毫2018販売開始

$
0
0


プーアル熟茶ファンに朗報です。HOJOの熟茶の中でも絶大な人気のある火草山から作られた宮廷金毫 2017を発売しました。

最も希少性が高く高価な宮廷グレードのプーアル熟茶

熟茶の場合、発酵後の毛茶(粗茶)は選別にかけられ、部位毎に異なるグレードに等級化されます。通常、宮廷、特級、一級、三級、五級、格外(茎)、ダスト、茶頭というのが一般的な熟茶の等級です。 宮廷グレードとは、最も芽を多く含む等級です。分級した際に回収できる量が非常に少ないことから、希少性が高く、その為に非常に高い値段がつきます。芽を多く含むため、非常に口当たりが滑らかで柔らかく、口に含んだときの甘みが強く感じられます。ただし、ふくよかさ(ボディ)に寄与するカルシウムは茎に多く、逆に芽には余り含まれていないことから、宮廷グレードのお茶はどれも口に含んだときにスリムな印象を受けます。しっかりした味わいが好みの場合、スタンダードな火草山古樹熟茶や火草山の茶頭がお勧めです。ただ、宮廷グレードの口に含んだときの優しい口当たりは癖になります。私の経験上、やや濃いめに淹れるとより美味しく楽しめると思います。

究極の自然栽培で野生化したお茶の木

火草山熟茶からは、これまで茶頭、火草山のスタンダードなタイプと2種類の熟茶を発売してきましたが、今回発売する宮廷金毫も全く同じ生産バッチです。火草山プーアル熟茶は自然に放置して野生化したお茶を原料として使用しており、その為に、喉の奥に染み入るような深いコクがあります。火草山古樹熟茶は一般的な宮廷グレードのお茶と比べると金色をした芽の部分があまり揃っておらず、色合いがバラバラです。これはお茶の木が極めて野生化している事に起因します。火草山の原料となる茶葉は、野放状態のお茶を原料としておりますが、通常、半野生化したお茶の木は、整然と管理された茶園と異なり、それぞれの木の成長速度がバラバラであることから、芽のサイズが揃いません。

火草山古樹熟茶についての詳細は以下をご覧ください。

とろとろの味わいのプーアル茶!火草山古樹熟茶2017を販売開始

プーアル茶がカビ臭いのは品質に問題があるため

プーアル熟茶というと、カビや古い家具のような香りを思い浮かべるのではないでしょうか? 事実、ダイエット目的で販売されているプーアル茶、お土産で購入したプーアル茶には不快な臭いがするお茶が非常に多いです。カビ臭いような臭いがプーアル茶の香りと思っている人が意外に多くおり、中には「慣れれば美味しい」と言う人までおります。しかしながら、不快な臭いは、原料の質か製茶工程の問題によって生じます。実際、釜炒りで焦げてしまったプーアル生茶を熟茶に加工すると、不思議に漢方薬のような独特の臭いを生じます。また、発酵作業中に攪拌が不十分で、酸素供給を行わなかった場合、堆積した茶葉内部が無酸素状態になり、嫌気性菌の温床となるため不快な臭いが発生します。良い原料と、適切な発酵で作られたプーアル熟茶は乾燥フルーツのような甘い香りがします。特に芽だけから作られる宮廷金毫の場合、甘い香りに加え、口当たりが滑らかゆえ、ミルクを加え、ミルクティにしても美味しいお茶です。

私の経験上、宮廷金毫はプーアル熟茶の中でも非常に熟成が早く、熟成することで乾燥フルーツ様の甘い香りがより強くなります。生産から1-2年後程度までは香りがやや穏やかですが、数年置くことでとてもリッチな香りを形成します。熟成した本商品は、乾燥棗、レーズン、干し柿、ラム酒のような濃厚で甘い香り期待できます。また、宮廷金毫は意外とミルクティに適しております。ミルクを加えることで、味がふくよかになりフルボディの豊かな味わいになります。

宮廷金毫 普洱熟茶 2017年 火草山産

プーアル茶

 

袋小(固まりを小分けして袋詰め) : 50g / 価格 1,800円(税抜き)
クリックして買い物カゴへ

円形1個:200g / 価格 6,800円(税抜き)
クリックして買い物カゴへ

お値打ちパック:1000g(円形200gを5個) / 価格27,200円(税抜き)
クリックして買い物カゴへ

台湾三希製の茶漉し付マグカップ販売

$
0
0


台湾の三希製の磁器が何点か入荷しました。これまで品切れとなっておりました商品も入荷しましたので是非ご覧ください。

https://www.hojotea.com/item/taiwan_teaware.htm

尚、三希では今年から一律で販売価格が2割ほど増しました。これに伴い、2018年以降に仕入れた商品については、2019より必要に応じて値段の見直しをする予定です。尚、2017年以前に仕入れた在庫分については、それが終わるまで値段を据え置く予定です。

尚、HOJOでは茶器に関しても正規の輸入をしており日本の検疫の評価に基づく許可を得た上で輸入しております。

磁器は味に影響しないと思っておりませんか?

磁器やガラスはニュートラルゆえにお茶の味には全く影響を与えないと思われがちですが、実際に溶出試験を行うと、両素材共にごく微量のミネラルが溶出していることが確認できます。実は、磁器に関してもお茶の味に対して想像以上に影響を与えます。私はこれまで数多くの磁器を味の観点から評価してきましたが、コクが無くなる、渋味を呈する、苦味を呈するなど問題のある磁器が多く、なかなか安定した味の磁器を探すのは楽ではありません。過去に色々試してきた中で、三希の牙白シリーズは非常に味が良く、最初に試したときからその素材に惚れ込みました。ふくよかさが増し、同時にコクも増加するにもかかわらず、渋味を全く呈さない点がとても気に入っております。

普段飲み用のマグカップを発売

三希牙白シリーズから仕事中や家事の最中、テレビなどを見ながらも使えるマグカップを発売しました。模様付などもあるのですが、コーディネートをし易いという点で無地を選びました。無地と言うことで中国茶色が強すぎないため、洋風の部屋にも合います。このマグカップには茶漉しもついており、急須代わりにもなります。この商品を仕入れるに辺り、まずは自分で使ってみようと思い、3ヶ月間使い続けました。実際使ってみると、サイズが丁度良く、私の生活に欠かせない道具の1つとなりました。因みに、私はマグカップとして使用しており、茶漉しや蓋は使っておりません。流石に3ヶ月間使っていると、お茶による着色が生じますが、その場合、メラミンのスポンジに水を付けてで軽くこすると新品同様の状態になります。

茶漉しを抜いても蓋を閉めることが出来ます。

私の仕事机↑には常に三希のマグカップがのっております。

マグカップ及び今回再入荷した商品

Japanese teapot
XS025 牙白茶漉し付きマグカップ 無地 230ml (縁まで)高さ(本体)100mm 幅78mm (蓋と取っ手を含まないサイズ)紙箱入り 2,980円(税抜き)
クリックして買い物カゴへ
Japanese teapot
XS022 牙白茶杯 95ml 高さ 54mm 幅68mm 箱なし簡易包装 600円(税抜き)
クリックして買い物カゴへ

この茶杯は直線的なデザインが非常に美しく、実物は写真よりも遙かに良く感じられると思います。実際、この茶杯を購入されたお客さんのリピート率は非常に高く、暫く売り切れとなっておりました。

Japanese teapot
XS006 牙白茶杯 無地 45ml 高さ44mm 幅62mm 箱無し簡易包装 460円(税抜き)
クリックして買い物カゴへ
Japanese teapot

XS004 牙白茶荷(茶葉をのせる道具) 長さ105mm 幅75mm 箱箱無し簡易包装 1,150円(税抜き)

クリックして買い物カゴへ

 

Japanese teapot

XS007 牙白蓋碗 スリムタイプ 無地 130ml 高さ(本体)58mm 幅84mm 1,500円(税抜き) 紙箱入り

クリックして買い物カゴへ


雲南紅茶好きにお勧め!高山紫紅茶2018販売

$
0
0


高山紫紅茶が2018年産のお茶に切り替わりました。高山紫紅茶はとても美味しい紅茶ゆえ、紅茶が好きな人には強くお勧めする紅茶です。お茶請けとの相性も良いことから、私も仕事中の「おやつの時間」にはよく飲みます。

高山紫紅茶は普通のお茶には無い個性的な香りがするお茶

高山紫紅茶は、雲南省の臨滄地区の2000m付近の標高の高いエリアで栽培されている、紫茶と言う種類のお茶から作られたお茶です。
紫茶は茎の部分が僅かに紫色をしており、また、プーアル茶や緑茶に加工すると全体に藍色を呈します。
私も何度か自分で紫茶をプーアル茶や紅茶に加工したことがありますが、一般的なお茶と比べると、粘性が高く、釜炒りなどをしていると非常に扱いずらいお茶です。
紫茶はどのお茶に加工しても、紫茶特有の香りがあり非常に面白い茶です。また、紫茶の特徴として、フルボディであり、口に含んだ際に非常にふくよかで広がりのある花の香りが楽しめます。

紫茶の木

紫茶の茶葉:これはプーアル生茶用に摘まれた茶葉です。紅茶の場合は1芯2葉です。

無肥料無農薬の自然栽培の紫茶を利用

雲南省に2ヶ月も滞在してお茶の仕入をしているだけに、紫茶についてもこだわって自然栽培茶を仕入れております。
紫茶は近年人気が徐々に高まっているため、新たに植えられた若い木も見かけますが、私はあくまで老木が多い茶園を指定し、生の茶葉から仕入れを行っております。
この為、高山紫紅茶は香りが特徴的なだけでなく、余韻の長さ、後味の濃さ、コクの強さという点でも自信を持ってお勧めできるお茶です。

私が紫茶を仕入れているエリアの風景。奥に見えるのは全て茶園です。

長めの萎凋でより華やかな香りに

今年は高山紅茶紫茶を作る際に、昨年よりも長めに萎凋を行い香りをより華やかになるように工夫しました。この為、2018年産の高山紫茶の方が2017年産よりも香りをより引き出すことが出来たと思います。

今年は収穫期に晴天が早々に崩れてしまったため、予定していた量が仕入れらませんでした。(雨が降ると一瞬で品質が落ちるため基本晴天のみお茶摘みを行います。)したがって、比較的限定量にての販売となります。美味しいと思われたら、ある程度まとめ買いし、ストックされることをお勧めいたします。

HOJOパッケージ

袋小:   20g / 価格 700円(税抜き)
クリックして買い物カゴへ

缶入り:   50g / 価格 1500円(税抜き)
クリックして買い物カゴへ

袋大 :   150g / 価格4,300円(税抜き)
クリックして買い物カゴへ

お値打ちパック : 600g(袋大150gを4袋) / 価格14,400円(税抜き)
クリックして買い物カゴへ

お支払い・送料について >>お買い物の合計が5,000円以上で送料無料!

ダージリンのような香り!ミルクティーでも美味しい雲南紅茶2種を販売

$
0
0

古樹滇紅(こじゅてんこう)は極上の滇紅(雲南紅茶)を作ってみたいという目標のもと、原料の選定に関して全く妥協せず、極上の茶葉を使って作りました。古樹滇紅は一般の紅茶のレベルを遙かに超える非常に奥行きのあるコクと何処までもつづく余韻が突出したお茶です。

滇紅(雲南紅茶)は鳳慶県の管理茶園産が大多数

雲南紅茶は別名「滇紅」と呼ばれます。滇は雲南省を指す言葉、紅は紅茶を指しております。つまり、滇紅は雲南省産の紅茶を指す言葉です。雲南紅茶(滇紅)の殆どは臨滄市の鳳慶県と呼ばれる地域で作られております。お土産で雲南紅茶や滇紅と書かれた紅茶を貰った場合、普通に中国茶専門店で販売されている雲南省産の紅茶を購入した場合、まずその殆どが鳳慶産と考えても遜色ないと思います。鳳慶県は漢民族が非常に多い地域であり、少数民族が大多数である他地域とは逆の人口比です。雲南省では、基本、老木ならなるような歴史の長い茶園は少数民族に帰属します。逆に、漢民族が所有する茶園の多くは、新規に開発された茶園が中心となります。鳳慶における紅茶用の茶園は、日本や台湾、インドやスリランカの茶園のようなカラム状の慣行栽培スタイルであり、お茶の木の樹齢はそう高くありません。標高は1500-1600mが中心ですが、他の紅茶産地と比べると際だって標高が高いことから、品質は中の上といった感じです。

産地の写真:灌木地帯に混じってお茶の木が生えております。

プーアル生茶に加工されるような極上の原料から作る紅茶

高い品質の原料茶葉を求めた結果、よく管理された鳳慶の茶園ではなく、ミャンマー国境に近い鎮康県にある標高2100-2200mの自然栽培茶園を選びました。茶園は、少数民族のイー族が所有しており、どれも100歳以上の老木からなっており、半野生化しておりました。お茶の品質(味の厚み・透明度)は標高が高いほど、樹齢が高いほど、また、肥料を与えないほど高くなります。これら3つの要素に共通するのは、成長がゆっくりである点です。ゆっくりと成長したお茶の葉はポリフェノールとミネラルを豊富に含み、後味が濃く、長い余韻と、喉に染み入るようなコクが感じられます。これら質の高い茶葉は通常プーアル生茶へと加工されます。雲南省では質の高い原料はプーアル生茶に加工した方が付加価値がつき、高く売れるためです。私達は原料を生産農家から直接仕入れる事で、仕入れ価格を低く抑えました。

伝統的な作り方と香りを高めた作り方の2種類の雲南紅茶を計画

紅茶を特注生産するに辺り、2種類の紅茶に加工することにしました。生産者とは事前に生産条件の打ち合わせを行い、萎凋時間、萎凋の仕方、発酵時間、加熱温度、加熱時間等、全ての条件を指定しました。今回作ったお茶は、「雲南紅茶らしい伝統的な作り方」と「萎凋をしっかりすることでダージリンティのように香りを高めた功夫紅茶」の2種類です。どちらも極めて良いお茶で甲乙付けがたく、紅茶が好きな人には是非とも試して頂きたいとお茶です。

1. 古樹滇紅

現在標準的な滇紅の特徴は比較的短時間の萎凋の後、揉捻(揉むこと)し、発酵することで仕上げられます。萎凋が短いと言うことは、茶葉多くの水分が含まれるため、茶葉は非常に深く発酵します。この為、茶殻は銅(コッパーレッド)のような非常に明るい紅色をしております。特徴としては、香りがマイルドになる反面、味が優しく、紅茶は渋いと思っている人は滑らかな口当たりに驚かれると思います。

しっかりと発酵しているお茶ゆえに、ミルクとの相性が非常に良く、ミルクティにもお勧めします。ミルクティにして飲んで見たところ、お茶の素材が持つ自然な甘さが際立ちお茶自体がデザートのようでした。無農薬無肥料で作られたお茶ゆえにウンカによる攻撃をかなり受けており、仄かに蜜香がします。また、深い発酵により仄かにメンソール系、黒糖系の香りも呈しており、非常に飲みやすく美味しいお茶です。特に、古樹滇紅の原料については萎凋を短めに行うことを前提に、お茶の芽が若いうちに収穫したため、口当たりが非常に滑らかで優しい味です。

古樹滇紅は軟らかい口当たりが重要ゆえ、1芯2葉の茶葉から作りました。

古樹滇紅のお買い物はこちらから

HOJOパッケージ

袋小:   30g / 価格 1100円(税抜き)
クリックして買い物カゴへ

缶入り:   50g / 価格 1600円(税抜き)
クリックして買い物カゴへ

袋大 :   150g(50g x 3) / 価格4,500円(税抜き)
クリックして買い物カゴへ

お値打ちパック : 600g(袋大150gを4袋: 50g x 12) / 価格15,400円(税抜き)
クリックして買い物カゴへ

お支払い・送料について >>お買い物の合計が5,000円以上で送料無料!

2. 雲南功夫紅茶

功夫は日本語だと「工夫」となります。近年中国茶業界では功夫(工夫)の言葉が乱用されております。ただ、本来、功夫と言う言葉は潮州の鳳凰単叢烏龍茶やその影響を受けている武夷烏龍を指す言葉であり、これらの烏龍茶の作り方の影響を受けていることが前提となります。これらのお茶の特徴としては、萎凋の応用により茶葉を半発酵にすることで、フルーツや花の香りを引き出している点です。また、最後にお茶を低温焙煎することで香りを高めている点も重要です。鳳凰単叢烏龍茶の製法の影響を強く受けて作られるようになったお茶の代表格は正山小種です。また、その製法を模倣して作られるようになったキームン紅茶、更にはキームン紅茶を模倣しているダージリンティも功夫紅茶の一つと言えます。反面、一般的な雲南紅茶(滇紅)については萎凋時間が短く、半発酵工程を伴わないため、私的には「功夫紅茶」と呼ぶのは不適切と考えております。ただ現実には、前述したとおり、功夫という響きが良いことから、あらゆる紅茶に対して乱用されているのが現実です。

突出して質が良い雲南省のお茶でダージリンティのような華やかな紅茶を作る

雲南省は、ダージリンと同じく標高が高いため、一般の茶園産のお茶であればダージリンのお茶の質と非常に似ております。ただし、高級なプーアル生茶の原料になるような、放置された自然栽培茶園の老木から収穫された茶葉となると、品質が恐ろしく高く、ダージリンの人々には申し訳ないですが、上質な雲南省の古樹茶は格が違います。ただ、雲南省における紅茶は前述したとおり、短い萎凋を標準としており、発酵が深いという点で、アッサムティに近い性質の紅茶と言えます。この為、香りが穏やかであると同時に、ミルクとの相性が非常に良いお茶です。一方、私は長年、雲南省の極上の原料を用い、ダージリン紅茶のような華やかな紅茶を作ってみたいと思っておりました。
https://hojotea.com/jp/posts-1100/

雲南功夫紅茶は萎凋をするために、1芯2葉〜3葉のより成熟した茶葉を用いて作りました。

萎凋の方法を工夫することで豊かな香りの紅茶を生産

この計画を実行する為には、萎凋を重点的に行い半発酵による花のような香りを高めることがポイントになります。開発にあたっては、萎凋の方法を色々工夫しました。雲南省は設備が無いため、最初は竹のザルに載せて室内に広げておく萎凋方法も検討したのですが、あまり結果が好ましくなかったため、生産者の同意を得て萎凋層をデザインし、ダージリンと同じように空気を送ることで効率的に萎凋を行えるようにしました。萎凋を長く行った結果、ダージリンオータムナルのような華やかな香りのお茶が出来ました。茶葉を見ると、萎凋がしっかりと出来ているためにより赤色系の色をしております。ただし、使用しているお茶は、極めて質の高い春の一番茶ゆえ、コクの深さ、後味の濃さ、また香りに極めて奥行きがあるという点では、ダージリンオータムナルとは別次元のお茶になったと思います。今後、更に、萎凋の方法を見直し、より個性的なお茶になるように開発を継続したいと思っておりますが、今年のお茶はこれはこれで非常に上手に作る事が出来たと感じており、私的には結果に満足しております。

雲南功夫紅茶のお買い物はこちらから

HOJOパッケージ

袋小:   30g / 価格 1200円(税抜き)
クリックして買い物カゴへ

缶入り:   50g / 価格 1700円(税抜き)
クリックして買い物カゴへ

袋大 :   150g(50g x 3) / 価格4,900円(税抜き)
クリックして買い物カゴへ

お値打ちパック : 600g(袋大150gを4袋: 50g x 12) / 価格16,300円(税抜き)
クリックして買い物カゴへ

お支払い・送料について >>お買い物の合計が5,000円以上で送料無料!

花の香りがする煎茶!月ヶ瀬萎凋煎茶の販売開始

$
0
0


奈良市月ヶ瀬の在来煎茶の一番茶から面白いお茶を作りました。煎茶なのですが、長時間の萎凋をすることで花の香りを高めました。非常に香り高く、仄かに文山包種茶のような華やかな香りも併せ持つワクワクするような煎茶です。香りを高めるため、半年間無酸素の状態で熟成させました。

煎茶の特徴を維持しつつ花の香りを高めたお茶を作ることの意義

自然栽培で作られたお茶は、慣行栽培(肥料をやって作る一般的な作り方のこと)のお茶と比べると、茶葉に含まれるアミノ酸が極端に少なく、代わりにポリフェノールやミネラルを多く含みます。この為、飲んだときに香りがスッキリとしており、味に厚みがあり、後味がしっかりと感じられます。ポリフェノールを多く含むと言うことは実は発酵茶に非常に向いております。お茶における発酵とはポリフェノールオキシデース(PPO)と呼ばれる酵素を媒介したポリフェノールの酸化反応です。ポリフェノールが多いお茶は、お茶が発酵した際により多くの香気物質が形成します。ただし、私は日本で烏龍茶を作ることに関してはあまり積極的ではありません。というのも烏龍茶は中国や台湾に非常に素晴らしい品質のお茶があり、価格的にも適正だと思っております。したがって、既に成熟した海外の烏龍茶の技術を日本で模倣するのではなく、微発酵技術を適所に取り入れることで、煎茶の特長を活かしつつ、花のような香りを高めたお茶を紹介したいと思いました。

萎凋により生じる花の香り

萎凋とはお茶の水分を徐々に蒸発させ、萎びさせることで、茶葉に含まれる酸化酵素を活性化し、微発酵を促す工程です。萎凋は萎凋層を使ってしっかりと萎凋する方法と、風通しのよい場所にて静置する方法があります。前者の方法だと、ダージリンティのように徹底的に萎凋をすることが出来、フルーツのような香りを引き出すことが可能です。ただ、萎凋が進むにつれ茶葉の縁が黄色やオレンジ色に変色し、フルーツ系の個性が強くなりすぎます。今回は「煎茶らしさ」と「花の香り」の両方を併せ持つお茶を目的としていたため、薄く広げた茶葉を風通しのよい森の中で約一日萎凋することで、爽やかな花の香りを強化しました。

HOJO専用に茶園を確保して頂いております

原料となるお茶は、窒素肥料や農薬を全く使用しない自然栽培方式にて栽培した原料を使用しております。月ヶ瀬の生産者にはHOJO用に私が希望する茶園産の原料を丸々確保して頂いており、月ヶ瀬の中でも私が理想とする原料を入手しております。月ヶ瀬周辺は地形的な理由から茶園一つ一つのサイズが小さく、通常の販売では複数の茶園がブレンドされるのが一般的です。ただ、単一茶園産ゆえの個性が尖ったお茶です。

琵琶湖の湖底に堆積した鉄分を豊富に含む土

月ヶ瀬をはじめとする宇治茶の生産地域は、数百万年前は琵琶湖の湖底でした。湖の湖底には鉄分を豊富に含む粘土質の土が堆積することから、これらの土壌はお茶に限らず良質の作物を育みます。ただし、実際に月ヶ瀬や周辺のエリアを歩き回ると、これらの良質な粘土質の土は山の頂上付近にのみ存在します。低い標高の地形は砂質の土壌を主としていることから河川による浸食で形成されたと推察できます。このため、私が仕入れている茶園も、山の頂上付近に位置しており、粘土質の土壌によって構成されております。

月ヶ瀬の茶園の風景(私が仕入れている茶園もこの近くです。)茶園の後ろに写っている低い山々の稜線が水平に一直線になっているのが分かりますのでしょうか?この部分に良質な赤土が堆積しております。

種から撒かれたお茶と挿し木のお茶の違い

在来種とは、本来日本古来の種を指す言葉です。しかしながら、お茶はそもそも大陸から伝播した植物であり、「在来種」と言う呼び名は厳密には適切ではないように思います。日本茶業界で在来種と言った場合、種から撒かれたお茶の事を指します。逆にヤブキタのような品種物のお茶は、その形質を保存するために挿し木で増やします。月ヶ瀬萎凋煎茶もいわゆる「在来」「在来種」と呼ばれる、種から撒かれたお茶(実生のお茶)を使用しております。種から撒かれたお茶と挿し木で作られたお茶ですが、両者には明確な差があります。種から撒かれたお茶の木は、ゴボウのように真っ直ぐ根を地中に伸ばすのに対し、挿し木のお茶は、木の樹齢に関係無く、細い根が、複数本横に広がります。この為、種から撒かれた実生のお茶は地中深くのミネラルをより吸いやすく、逆に、挿し木で作られたお茶は根が地表付近にあることから肥料を吸いやすい性質があります。後味や味の厚みを重要視する私にとっては、お茶に含まれるミネラルは非常に重要な要素ですゆえ、私は必ず種から撒かれた、実生のお茶(在来のお茶)を選択しております。

水色は非常に明るい黄緑色をしており、透明度が高いお茶です。

月ヶ瀬萎凋煎茶は仄かに文山包種茶の香と煎茶の爽やかな香りを併せ持つ

月ヶ瀬萎凋煎茶ですが、非常に爽やかで、蘭の花のような透き通るような香りします。また、私は仄かに採れたてのキュウリの香りのような香りも感じます。煎茶の香りと、台湾の文山包種茶のような香りの両方を併せ持ち、ワインのような程良い渋味を伴い、非常に飲みやすく美味しいお茶です。個人的にお茶を飲んだ後に、口の中に戻ってくる花の香りが非常に良いと感じております。

HOJOでは意識して茎を除去しておりません。茎にはカルシウムが豊富に含まれており、ふくよかさ(ボディ)を出す上で欠くことができません。烏龍茶、紅茶、プーアル茶、中国の緑茶等、どのお茶も茎が含まれております。

月ヶ瀬萎凋煎茶の淹れ方

ポリフェノールを豊富に含み、茶葉が微発酵していることを考慮すると、沸騰水で淹れて頂くのがベストです。茶器を沸騰水で10秒間予熱した後、お茶も沸騰水でいれてください。ただし、沸騰水を用いることから蒸らし時間は30秒程度が適切ですが、急須が大型の場合、濃いお茶が好みの場合、は長めに淹れてください。尚、私がいれる場合、2煎目以降は、茶葉に湯を通すだけで十分と感じております。

買い物はこちらから

HOJOパッケージお買い物の合計が5,000円以上で送料無料!

お支払い・送料について >>

小袋:   50g / 価格 1,050円(税抜き)
クリックして買い物カゴへ

缶入り:   100g / 価格 1,800円(税抜き)
クリックして買い物カゴへ

袋大 :   200g(100gを2袋) / 価格 3,400円(税抜き)
クリックして買い物カゴへ

お値打ちパック :600g (100gを6袋) /  価格 8,700円(税抜き)
クリックして買い物カゴへ

ミャンマー産2010年ビンテージのプーアル茶!果敢古樹熟茶の販売開始

$
0
0


ミャンマーの果敢という地域で作られた8年もののビンテージプーアル熟茶を発売しました。極めて濃厚な味と個性的なビンテージ香、熟成茶らしく口当たりが滑らかなお茶です。非常に珍しく、稀少なお茶です。

内戦による緊張がつづく果敢

果敢(コーカン)は雲南省南西部の国境地帯に面したミャンマーに属する地域です。中国系の住民が多く住んでいることから、雲南省の影響を強く受けており、昔からお茶作りが盛んな地域です。
ただし、果敢は平和な村というイメージからは程遠く、2015年には戦闘機やミサイルが飛び交うなど、ミャンマー国軍との間で激しい内戦が発生しております。現在では一時休戦状態になっているものの、何時、戦闘が再開されても不思議ではない状況です。こ私が2013年に現地を訪れた際も、何とも言えぬ異様な雰囲気が感じられました。街中にはマシンガンを持った兵士達が巡回しており、非常に恐かった思い出があります。
果敢には自然の状態が保存されている茶園が多く存在します。近年の戦闘で多くの茶園は破壊されましたが、未だに細々とお茶作りが行われており、それらはプーアル熟茶の原料として雲南省へと陸路で輸出されております。供給量が減少している果敢のお茶ですが、雲南省では果敢産のプーアル熟茶は非常に人気が高く、年々値段が高騰しております。果敢産のプーアル熟茶は非常に品質が良いため、「果敢」という名称は高級な熟茶のブランドと化しつつあります。現在、中国側からの入国が制限されており、果敢へ入国することは出来ません。このため、雲南省の生産者は果敢の知り合いに雲南省までプーアル生茶(熟茶の原料)を輸送して貰い、熟茶へと加工しております。

ミャンマーコウカン(果敢)の農家(上)と茶園(下)2013年

工場長が個人的に保管していたビンテージ茶を入手

熟茶生産会社を頻繁に訪問していたところ、仲良くなった工場長より投資を兼ねて8年間保管している果敢産のビンテージ熟茶があるという話を聞きました。2010年当時は果敢との行き来が可能だったため、流通コストも原料も安く、投資を兼ねて会社から在庫を買い取り、倉庫にずっと保管していたそうです。飲ませて貰ったところ、非常に個性的豊かなお茶でした。何よりも味が非常に濃厚で飲みごたえがあるところが気に入りました。果敢産のお茶特有の、密度の濃い味と深く長い余韻がしっかりと感じられました。なんとしても入手したいと思い、売ってくれるように説得しました。交渉の結果、新茶と比べると倍近い値段で仕入れる事になりました。ただ、8年ビンテージという点を考慮すると非常にお得な買い物をしたと思います。実際、8年ビンテージ茶を中国や香港、台湾、東南アジアの茶店で求めたら非常に高い値段がします。彼としても、8年前の仕入れ価格は非常に安かったために、十分な利益が出せたようでお互いにウィンウィンの取引が出来ました。ビーンテージ熟茶は東南アジアでの需要が非常に高い為、仕入れたお茶の過半数はマレーシアの店舗で販売することにし、一部を日本で販売することにしました。

濃厚で厚みのある飲みごたえのあるお茶

お茶は標高2000mにある工場で2010年から熟茶の毛茶の状態で保管されておりました。標高が高いため、湿度が低く、割と良い状態で保管されておりました。ビンテージ茶の特徴は、口に含んだときに滑らかで舌に染み入るようなやわらかな食感を感じます。また、味の密度が濃く、非常に濃厚で、飲みごたえがあります。香りは甘い乾燥棗の香りと、仄かに木質のビンテージ香がします。今年餅茶へと緊圧を行ったため、香り味共に少し穏やかになっておりますが、それでも香りも味もしっかりしており、今の時点でも十分に美味しく飲めます。ただ、今後、1-2年保管することで更に甘い香り増し、より華やかなお茶へと変化すると思われます。

果敢古樹熟茶2010のいれかた

お茶をいれるときは、茶器を沸騰水で10秒間予熱したのち、沸騰水で10秒間ずつ2回茶葉を湯通ししてください。しっかりと予熱し、茶葉の温度をあげることで、よりクリアーで雑味のないお茶をいれることが出来ます。

HOJOパッケージ
お買い物の合計が5,000円以上で送料無料!お支払い・送料について >>

袋小(固まりを小分けして袋詰め):50g / 価格 1300円(税抜き)
クリックして買い物カゴへ

餅茶1個:357g / 価格 8,800円(税抜き)

クリックして買い物カゴへ

お値打ちパック:1071g(餅茶357gを3個) / 価格21,200円(税抜き)

クリックして買い物カゴへ

現在、内戦の関係で良質な果敢の熟茶の入手が非常に困難となっております。まして、果敢産のビンテージ茶が入手出来るのは非常に希です。非常に珍しいお茶ですので、もし飲まれて気に入られたお客様は多めにストックされることをお勧めいたします。

お酒でお茶をいれる?!茶葉とお酒の意外な相性

$
0
0

お正月は何かとお酒を飲む機会が多いですが、お茶を使った小ワザを紹介したいと思います。

お茶で味が円やかになるのは水だけではないという話

お茶を飲むと言いますが、実際に飲んでいる「お茶」の大部分は水(お湯)と考えたことはありますか?
高品質な茶をいれたときの円やかな味わい、長い余韻、濃い後味、深いコク等々、、、これら実はお茶を味わっていると言うよりも、水の味なのです。
品質の良いお茶にはより多くのミネラルが含まれております。お茶をいれると、お茶に含まれるミネラルの影響で水の味が変化し、私達はその味を美味しいと感じているのです。
ワインをオークの樽で熟成する方法も同様の考え方です。天然のオークに含まれるミネラルがワインの味を円やかにします。近年では、ステンレス製の樽にワインをいれ、オークのチップをいれる熟成方法も普及しつつあります。
つまり、お茶が味を軟らかく美味しくする相手は、水(お湯)である必要はありません。良質な茶葉をお酒、ビール、焼酎、フルーツジュース等に加えると、茶葉を加える前と後では別の飲み物かと思うほど味香りが変化します。

焼酎でジャスミン茶をいれると感動的?!

焼酎でお茶を淹れたことはありますか?考え方としては、水の代わりに焼酎を使ってお茶を抽出する感じです。
勿論、お湯で濃く淹れたお茶を冷やして、或いは暖かいまま焼酎を割るのも良いと思います。私はストレートで飲むのが好きなので、ストレートのまま水出しにしますが、湯で5-10分間濃く出した少量のお茶で焼酎を割るのも意外に悪くないです。
ジャスミン茶を焼酎でいれると、香り高い焼酎へと変化し、何とも言えぬ美味しい飲み物になります。爽やかでアルコールの香りとジャスミンの香りがコラボし、今までにない香りを形成します。
紅茶や白茶、プーアル茶なども面白いです。発酵茶の場合、アルコール抽出した方が香り成分が抽出されやすく、水よりも抽出効率が優れてます。
水や湯でいれたお茶は、飲んだ瞬間に香りが感じられますが、焼酎でいれたお茶は、口にいれたときの香りは弱めです。しかし、飲み込んだ後の戻り香が素晴らしく強く印象に残ります。焼酎を飲み込んだ後にお茶の香りを楽しむ感じです。
グラスに入った焼酎に直接茶葉を加える場合、茶葉は小さじ一杯くらいが適量です。また、事前に茶葉を焼酎に漬け込んでおくのも良いでしょう。私はお茶を丸一日漬け込むこともあります。その場合は抽出時間がしっかりととれるため、ボトル1本に対して、5gくらいの茶葉を用います。

以下相性の良いお茶の一例です。ただ、基本どのお茶でも良いと思います。大事なのは味に厚みがあり余韻のあるお茶を用いることです。

茉莉龍珠

茉莉龍珠 Special

茉莉銀針

 

古樹銀針


雲南功夫紅茶

大雪山野生プーアル茶 2018

雲南古樹紅茶 杏蜜香

白牡丹

鳳凰単叢烏龍茶

東方美人

この飲み方、よくよく考えてみると、梅酒やカリン酒などのお酒と概念は同じですね!梅を抽出する代わりにお茶を抽出するわけです。

白茶なのにプーアル生茶と烏龍茶の個性!无量山古樹白茶 を販売開始

$
0
0

雲南省南西部に位置する无量山産(むりょうさん)の自然栽培茶を使った白茶を発売しました。加工法を工夫することで、今までの白茶とは一線を画する面白いお茶が出来ました。味香りが非常に個性的で、白茶ファンだけでなく、プーアル生茶ファンにも強くお勧めしたいお茶です。

標高2100m以上の茶園にある老木から収穫

本商品は私が約2ヶ月雲南省に滞在した間、生産現場にて自ら生産工程を監督して作りあげました。お茶の産地は雲南省の南西部に位置する无量山の北部です。お茶は標高が高いほど品質が良くなることから、標高2100-2200mの茶園を選びました。また、お茶の樹齢も品質に強く影響します。同じ条件のお茶の木であれば、樹齢が高くなるほどに成長速度が遅くなり質が良くなります。无量山古樹白茶用の原料には100〜200歳を超える老木を選びました。それゆえに茶葉は細胞密度が高く、触るとゴムのように弾力がありました。私は経験的に、お茶の品質の優劣を評価するには生の茶葉の香りを嗅ぐのが一番分かりやすいと思っております。良い品質の茶葉は花やフルーツを連想する、甘く濃い香りが感じられます。逆に質の低い茶葉は青い植物系の香りがします。无量山産の原料茶葉は非常に甘い香りを放っており、まるでフルーツのようでした。

強い蜜香がする茶葉を使用

无量山のお茶が生育していた環境は半ば野生化しており、一言で表すなら「藪」のようでした。お茶の木は他の草木に取り囲まれる状態で自生しており、無農薬であることから各種昆虫類も多く観察されました。このような環境に生育したお茶の特徴として、茶葉からはマスカットのような香りが感じられます。(中国では蜜香と表現します。)ウンカをはじめとする昆虫に汁を吸われたお茶の葉は、昆虫が嫌がる物質(テルペン類)を生合成するのですが、不思議にもこの物質はフルーツの香り成分と同じで人間にとってはむしろ良い香りとして感じられます。无量山の茶葉も、収穫直後の生の茶葉からは強いマスカットの香りがしておりました。また、白茶に加工したあとも、茶葉からはマスカットの香り(マスカテルフレーバー)が感じられました。

餅茶に加工するために、水蒸気をあて、乾燥したことで現時点では蜜の香りは一時的に鳴りを潜めてしまい、あまり感じられなくなりました。しかし、暫く保存することで再び蜜香が戻ってくると思われます。直ぐに飲んでも美味しいお茶ですが、数年寝かすことで熟成したワインのような甘い香りが高まり、華やかな香りが形成されると思います。

白茶は熟成により香りが豊に

近年では白茶をプーアル茶のように熟成して楽しむのがブームになりつつ有ります。熟成方法には、様々なやり方がありますが、私が各種実験をした結果、最も理想的に白茶を熟成するには、出荷時の袋のまま最初の数年間は無酸素で熟成したのち、

 

A: その後は熟成を早めるために開封して酸素の存在化で熟成する方法

B: クリーンな香りを楽しみたい場合、継続的に無酸素で熟成する方法

 

がお勧めです。因みに、ワインの熟成はBに相当します。

大事なのは最初の数年は無酸素の状態で保存することです。ただし、長期間無酸素で熟成した場合、香りがこもってしまうため、開封後、1-2週間は茶葉を空気に触れさせることで空気酸化を促進させ、香りを高める必要があります。

白茶には珍しい自然乾燥法で餅茶を作る事で滑らかな味に!

无量山古樹白茶は円形の餅茶に加工しました。あまり知られておりませんが、圧縮作業の各種条件はプーアル茶や白茶をはじめとする餅茶の香りや味などの基本品質に多大な影響を与えます。したがって、圧縮業者の選定は勿論、加湿方法や乾燥方法などについては深くこだわる必要があります。

作業の流れとしては、散茶の状態の白茶に蒸気をあて、茶葉を軟らかくした後、加圧します。成形された餅茶は水分を多く含むため、元の茶葉と同じ水分に戻るまで数日かけて乾燥する必要があります。乾燥方法には、熱風、低温の熱風、天日、日陰干しなど様々な方法があります。白茶の乾燥については、低めの温度での熱風乾燥が一般的でした。酵素が生きている白茶の場合、熱風で乾燥した方が花のような華やかな香りを維持できるためです。しかし、今回、无量山古樹白茶を餅茶に加工した際には、敢えて日陰干しを選びました。この方法を採ることで、乾燥期間中に僅かな酵素発酵が起こります。この発酵により、お茶が味がより滑らかに変化します。当初から自然乾燥を予定していたため、无量山古樹白茶は微発酵で仕上げ、乾燥時の酵素発酵が加わることで、丁度良い発酵度に仕上がるように調整しました。この方法を導入したことで、これまでの白茶とはかなり雰囲気の異なる味香りの白茶が出来ました。

フルーツの香りで始まり花の香りで終わるお茶

飲んだときの滑らかさや、優しい味わいはプーアル生茶に非常に似ておりますが、飲み終わった後に後を引く香りは清香タイプの烏龍茶のようです。口に含んだときに仄かにドライアプリコット、プルーン、ブドウ、干し柿などを連想するフルーティな香りがしますが、飲み終わった後に喉からフローラル系の香りが立ち上り、暫く香りの余韻を楽しむことが出来ます。味に関しても、コクが強く、厚みがあり、後味が強く感じられます。香りと味のバランスが取れたとても愛すべきお茶だと思います。個人的に、白茶ファンだけでなく、プーアル茶ファンに是非ともお勧めしたいお茶だと思います。

 

買い物はこちらから

HOJOパッケージ

お買い物の合計が5,000円以上で送料無料!

お支払い・送料について >>

50g(小袋) / 価格1,600円(税抜き)

クリックして買い物カゴへ

200g(餅茶) / 価格 5,900円(税抜き)

クリックして買い物カゴへ

1000gお値打ちパック(餅茶200gを5個) / 価格23,600円(税抜き)

クリックして買い物カゴへ

お茶を美味しくなる急須の選び方3ポイント

$
0
0

お茶を美味しく飲むという観点から、急須を選びで着目すべき3つのポイントを説明したいと思います。これらは陶器に限らず、あらゆる材質の急須を選ぶ際に考慮すべきポイントです。

急須を使う2つの目的

急須には、茶葉とお湯を分離するという主目的以外に、もう一つ大事な目的があります。
私にとって急須を使用する最大の目的はお茶の味を変化させることです。実は急須ごとにお茶の味は変化するのをご存じでしょうか?しかし、全ての急須が味に対してプラスの影響を与えるわけではありません。味を良くする急須もあれば、むしろ味を悪くする材質もあります。これは陶器の急須に限ったことではなく、ガラスや磁器を含む全ての材料が味に良くも悪くも影響します。この為、安易にデザインや色合い、使い勝手だけで急須を選ぶと、どのお茶をいれても美味しくはいらないという事になりかねません。このような話をすると、「味が変わると言っても些細な変化だろう」と思われる人が多いかもしれませんが、急須による味の変化は些細どころか、極めて顕著です。普段の生活の中では味を比較することがないため、気がつかなかったり、気にもしませんが、異なる種類の急須で同じお茶をいれ、飲み比べると、その違いの凄さに多くの人が驚かれます。

私が急須の素材を選ぶ際には以下の3点のポイントを考慮するようにしております。

1.お茶との相性以前に味を駄目にする急須かどうか
2.特定のお茶との相性が悪い急須かどうか
3.急須によって変化する2つの異なる味の方向性

お茶との相性以前に味を駄目にする急須かどうか

一般的に、「陶器の急須でお茶をいれるとお茶が美味しくなる」と思われておりませんか?
残念ながら一概にそうとは言えません。陶器はその成分によってお茶が美味しくなることも、逆に不味くなることもあります。私はこれまで数百種類以上の急須を評価し、味の変化を調べてきましたが、驚くべき事に過半数の急須はむしろお茶を不味くしていました。
「美味しい」や「不味い」とは具体的にどういう事かというと。美味しいとは、お茶の後味を濃くしたり、味香りの余韻が長くなり、コクが出て味の厚みが増します。逆に不味くする例としては、急須を通すことで、えぐみ、雑味、渋味を呈したり、お茶の後味をカットし、奥行きのないフラットな味わいに変化します。「陶器でお茶をいれると、土が香りをすってしまう」という表現をされる人がおりますが、これは土が吸っているわけではなく、土に含まれるミネラルが水の味に影響し、香りの感じ方を変えてしまっているためです。
日本に限らず中国台湾においても、急須を製作する際に、味を意識して土が選択されることは希で、多くは色合いや風合いなどの意匠的な面が優先されます。土はミネラルの集合体ゆえ、含まれるミネラルによってお茶の味は影響を受けます。硬水と軟水でお茶をいれ比べるとお茶の味が異なりますが、カルシウムが味と関係しております。これはミネラルが味に影響を与える一例ですが、例えばカルシウムを多量に含む急須でお茶をいれると、硬水と同じような味へと変化します。
天然土なら味が良くなるかというと、そうでもありません。私は急須用の土を選ぶ際は、同じ産地から沢山の種類の土を集めて性能を評価します。例えば伊賀で天然朱泥を探していた際も、数十種類の天然土を検討しました。実際に評価してみると、味を良くする土はその中の10%以下でした。つまり、何の混ぜものもない天然土でも、味を良くする土と出会う確率は非常に低いと言えます。
急須でお茶の味が変わるという説明をしてきましたが、実際には変化しているのは「水の味」になります。つまり、不適切なミネラルを含む急須は水の味自体に悪影響を与えます。水自体が不味くなっている場合、お茶の種類に関係無く、どのお茶をいれても例外なく美味しくはいりません。尚、私の経験では、以下のミネラルを多く含む急須は味にマイナスの影響を与えます。

-マグネシウム
-銅
-亜鉛
-アルミ
-銀

逆に、以下の素材は味に良い影響を与えます。

-鉄
-錫
-チタン
-金

残念ながら、各急須には成分表が付いているわけではない為、急須の味への影響の善し悪しを外見からは判断できません。
私は材料の素性が分からない急須を買う場合は、必ず水を通し、水の味を確認します。これは非常にマニアックな方法と思われるかも知れませんが、実は東南アジアでは一般的です。マレーシアのクアラルンプールにあるHOJOの店舗では7〜8割くらいのお客さんは、急須を買う前に味を確認し、急須の性能に満足した上で急須を購入されます。

特定のお茶との相性が悪い急須

急須の素材によっては、特定のお茶とのみ相性が悪い土も存在します。
例えば、萬古焼の土は、私の経験上、鳳凰単叢、武夷岩茶、安渓のお茶との相性良くありません。これらのお茶をいれると、味に奥行きが無くなり、同時に渋味を呈します。土に含まれるミネラルとお茶のミネラルとの相性が良くない為と推察しております。
ただ、萬古焼を台湾の烏龍茶、日本茶用に使っても上記の様な問題は生じません。
逆に、お茶との相性は関係無く、どのお茶をいれても同じように味が変化する土もあります。HOJOのラインアップですと、古琵琶湖、秋津無名異、野坂、無名異上赤、伊賀天然朱泥がそれに相当します。

萬古焼急須

急須によって変化する2つの異なる味の方向性

急須によるお茶の味の変化についてですが、単純に優劣のものさしだけで評価をすることは出来ません。
少し専門的な話になりますが、お茶の味は「奥行き」と「広がり」の2つの要素によって構成されます。
奥行きとは、厚み、深さ、喉越し、余韻などの言葉に置き換えることが出来、喉への広がりを表す感覚です。広がりとは、ボディ、ふくよかさ、豊かさ等の言葉に置き換えることが出来、口の中で味や香りが横に拡散する感覚です。
当然、奥行きも広がりも全てあるのが良いと思われがちですが、その辺は、好みが関係するため、一概にそうとも言えません。例えば、コカコーラは奥行きはありますが、広がりが殆どありません。ペプシコーラは広がりのみで奥行きが殆ど有りません。もし、コカコーラの味に広がりを付与した場合やや暑苦しい味になるように思います。一般的に、台湾の烏龍茶やダージリンを初めとする紅茶については、広がりが大事で、お茶を飲んだときに香りが華やかに感じられます。紅茶の場合、味に広がりがない場合、香りが穏やかになりやや物足らなく感じられる場合があります。但し、お茶を頻繁に飲む人(特に女性)は意外に広がり(ボディ)をあまり求めない傾向があります。私自身、お茶を飲むときに広がりは余り必要としてません。むしろ、ボディは軽めで、奥行きが非常に深い味が好きです。このように、好みの違いによって求める味の質が異なるため、急須によって味がどう変化するかと言う点を意識することが大事です。

繰り返しになりますが、急須は外観から性能を評価することは出来ません。また、土の産地名もあまり味との関連性が無く当てになりません
したがって、大事なのは、店頭で味を試せる店から購入するか、販売者がそれぞれの急須の素材による味の違いを良く理解している店から買うことが大事です、


贈られて嬉しい!ギフト・プレゼントにおすすめの高級緑茶6選

$
0
0

月ヶ瀬緑茶

緑茶をギフトにしたいけれど、どれを選べば良いか分からない。そんなときにおすすめの高級緑茶をピックアップしました。

伝統製法や自然栽培で作られたお茶は、どれも高品質なものばかり。緑茶のイメージが180度変わるような、特別なラインナップを紹介します。

贈り物にぴったり!高級緑茶の代名詞・玉露

ギフトやプレゼントには、普段とは違うおいしい緑茶を贈りたいものです。そこでおすすめなのが、高級緑茶の玉露。

茶葉の見た目は煎茶によく似ていますが、太陽の光が当たる量を調節し、うまみとコクを最大限に引き出しているのが特徴です。まろやかで、とろみを感じるような味わいは玉露ならでは。2煎、3煎、と変化を楽しみながらゆっくり味わえます。

お茶として十分味わったら、最後に玉露の葉にポン酢やしょうゆをかけて召し上がるのもおすすめです。ほどよい苦みとお茶の香りが口いっぱいに広がります。玉露ならではの楽しみ方も一緒に贈れる、特別なギフトです。

ふくよかな味わい「玉露おくみどり」

日本茶(緑茶)玉露おくみどり

おくみどりという品種のみで作られた玉露おくみどりは、ふくよかな味わいが特徴です。口に含んだ瞬間に、香りが広がります。

通常、お茶は、ブレンドで味や香りのバランスを整えています。しかし、玉露おくみどりは品種の特徴を活かすためにあえてブレンドをしていません。独特の味・香り・すっきり感、を楽しめます。

お茶にこだわる本格派の方にもぴったりです。

伝統製法で作られる「朝比奈本玉露」

日本茶(緑茶)朝比奈本玉露

玉露は日光にあてる量を少なくするために覆いをします。朝比奈本玉露は、「こも」と呼ばれる藁のシートを手作りし、それで覆っているのが特徴です。

伝統的な藁の覆いで作る玉露は、甘味と香りがいつまでも続くお茶になります。普通のお茶との違いは、1杯飲めば必ず分かるはず。

伝統製法が生み出す極上の味わいは、飲みごたえ抜群の満足感です。

香りを楽しむ高級緑茶

特別なプレゼントには華やかさも重要です。花の香りを思わせる高級緑茶なら、開けた瞬間の香りも楽しんでもらえます。

花の香りとはいっても、香料を使っているわけではありません。お茶の葉が持つ成分によって生まれる自然の香りです。

通常の日本緑茶は、葉を摘み取ったあとすぐに蒸します。一方、香りを楽しむ緑茶は「萎凋」という葉をしおれさせる工程を踏んでから蒸します。

通常の緑茶にもうひと手間加えることで生まれる香りは、ギフトにぴったりの華やかさです。

フローラルな香りが特徴の「本山蛇塚煎茶」

日本茶(緑茶)本山蛇塚煎茶

ほのかに花のような香りのする本山蛇塚煎茶は、おいしいお茶が育つ環境の揃った、静岡市清水区の標高800mの場所にある茶園で作られています。

標高が高く寒さの長く続く地域なので、お茶の摘み取りは1年に1度きり。全て丁寧に手摘みされています。限られた数しか作られない、とても貴重な緑茶です。

フローラルな香りで、今までの緑茶にない印象的なギフトを贈れます。

蘭の香りを思わせる「月ヶ瀬萎凋煎茶」

日本茶(緑茶)月ヶ瀬萎凋煎茶

お茶をいれているときから広がる、蘭を思わせる香りが特徴的な月ヶ瀬萎凋煎茶は、華やかさと上品さをあわせ持つ緑茶です。

一般的な緑茶と比べて、味わいはすっきりした印象なので、香りとその余韻を存分に楽しめます。

貴重な自然栽培のお茶は、農薬はもちろん肥料も不使用。月ヶ瀬の土地に含まれている養分のみで育った、ナチュラル派にぴったりの緑茶です。

誰にでも喜ばれる毎日飲める香ばしいお茶

プレゼントのお茶に迷っているなら、気軽に楽しんでもらえる香ばしいお茶を選ぶのもおすすめです。上質な茶葉と伝統の製法で作られているほうじ茶や玄米茶なら、普段のお茶とは違う上品な味わいも楽しめます。

玉露や煎茶は好きだけど、毎日飲むならほうじ茶や玄米茶が好き、という人は大勢います。お子様からご年配の方まで、年代問わず飲みやすいというのも魅力です。

カジュアルなプレゼントや、仲良しの友達への贈り物におすすめの、上質なほうじ茶と玄米茶を紹介します。

貴重な一番茶を使ったほうじ茶「宇治焙茶 鷲峰山」

日本茶(緑茶・ほうじ茶)宇治焙茶 鷲峰山

お茶の名産地・宇治の一番茶で作った宇治焙茶 鷲峰山は、コクと甘味が強く感じられるのが特徴です。香ばしくさっぱり、というほうじ茶のイメージをがらりと変えてしまいます。

こんなにも上質のほうじ茶に仕上がるのは、原料の緑茶がとても優れているから。緑茶として飲んでもおいしいお茶だからこそ、高品質のほうじ茶ができます。

安くがぶがぶ飲める日常のお茶、というイメージは決してありません。高級烏龍茶を飲んでいるような満足感のあるほうじ茶です。

高級茶産地・宇治の緑茶で作った「宇治玄米茶」

日本茶(緑茶・ほうじ茶)宇治玄米茶

コクがあり満足感を得られる玄米茶を目指したのが宇治玄米茶です。玄米茶らしい香ばしさはそのままに、自然栽培で作られたコクの強い緑茶がブレンドされています。

玄米の分量が一般的な玄米茶より少ないのもポイント。緑茶のコクと甘味を玄米茶の香ばしさが引き立てる、ベストバランスに仕上がっています。

毎日飲むお茶こそ上質なものを。そんな思いを込めたプレゼントにぴったりです。

緑茶ギフトは専門店での購入がおすすめ

玉露・煎茶・かぶせ茶・ほうじ茶・玄米茶、緑茶には様々な種類があります。品種や産地・ブレンドもあわせると、とても把握しきれません。

選ぶのが難しい緑茶ギフトだからこそ、専門店での購入をおすすめします。確かな品質の緑茶が揃っているので、どれを選んでも間違いのないギフト作りができるからです。

専門店の高級緑茶で、喜ばれるプレゼントを贈りませんか。

お試しセット7種類のお茶が楽しめます!

$
0
0

お試しセットを発売しました。各カテゴリーからお勧めのお茶を7種類選び、10gずつセットにしました。どのお茶を選んだら良いか悩まれている人、カジュアルなギフトをお捜しの人にお勧めです。
各お茶は無酸素包装をしておりますゆえ、未開封であれば数年以上新鮮な鮮度のまま日持ちがします。

購入はこちらから

お試しセット:7種類 x 10g / 価格 2400円(税抜き)
クリックして買い物カゴへ

箱に包装されておりますので、簡単なギフトとしてもお使い頂けます。

7種類のお茶が10gずつ

以下、お試しセットの内容になります。7種類のお茶、それぞれ10gずつ包装されております。

    1. 白茶:白牡丹
    2. 紅茶:雲南蜜香紅茶 杏蜜香
    3. 烏龍茶:凍頂烏龍
    4. 緑茶:月ヶ瀬在来煎茶
    5. 緑茶:茉莉龍珠
    6. プーアル茶 生茶:大雪山野生茶 2018
    7. プーアル茶 熟茶:薄刀山古樹熟茶 2017

白茶:古樹銀針

雲南省の標高2000m付近で収穫された自然栽培茶から作った白茶です。農薬は勿論、肥料も使わず、野生のように育ったお茶を使用しており、花のような透明感ある香りと、体に染み入るようなやわらかな味わいが特徴のお茶です。白茶は女性に特に人気のあるお茶です。

 

紅茶:雲南蜜香紅茶 杏蜜香

同じく雲南省の標高2100m付近で収穫された自然栽培茶から作った紅茶です。紅茶は渋いと言う先入観を良い意味で覆してくれる紅茶です。濃く淹れても渋みや苦みが殆ど感じられず、滑らかでやさしい味わいの紅茶です。ミルクとの相性も良いお茶です。

烏龍茶:凍頂烏龍

台湾を代表する烏龍茶です。長めに発酵させることで、花の香りに加え、蜜のような香りを高めました。正真正銘の凍頂山で収穫されたお茶ゆえに、口に含んだときに非常にふくよかな味わいが感じられます。香りが非常に良く、まるで緑茶のような飲み心地のお茶です。

緑茶:月ヶ瀬在来煎茶

無農薬無肥料の自然栽培煎茶です。花のような香りがし、余韻が非常に長く、厚みのある後味が特徴です。一般的な日本茶とは良くも悪くも全く異なるお茶と言えます。自然栽培の日本茶は沸騰水で短めにいれると美味しく飲めます。

緑茶:茉莉龍珠

1芽1葉の緑茶にジャスミンの鮮花を何回も混ぜて、香りを吸わせて作られたお茶です。まるでジャスミンの花が目の前にあるような新鮮な花の香りが楽しめます。水出しにしても美味しいお茶です。

プーアル茶 生茶:大雪山野生茶 2018

プーアル茶には生茶と熟茶のお茶があります。それぞれの特徴を理解して頂くために、両種類からお勧めのお茶を選びました。
大雪山野生茶は山奥に自生する野生のお茶の木から収穫されたお茶です。体に染み入るような力強いミネラル感と透明感のある濃い味わいは、まるで採れたての山菜のようです。本商品は香りが個性的で強めと言うこともあり、プーアル茶が初めての人にも分かりやすいお茶です。プーアル茶は茶色と思われいる人は、このお茶を飲まれると目から鱗が落ちると思います。

プーアル茶 熟茶:薄刀山古樹熟茶 2017

プーアル熟茶と言うとカビ臭いとか、古い家具の臭いがするというイメージを持たれている人がおりますが、適切に作られたプーアル熟茶は甘い乾燥フルーツのような香りがします。薄刀山古樹熟茶は乾燥した棗・レーズンのような甘い香りがし、とろけるような滑らかな味わいが特徴のお茶です。

購入はこちらから

お試しセット:7種類 x 10g / 価格 2400円(税抜き)
クリックして買い物カゴへ

こんなにもある!プーアル茶の効果と効能

$
0
0

プーアル茶の効果と効能

日本でプーアル茶は健康茶としも親しまれています。

おいしい!と言って飲むことはもちろんですが、プーアル茶の効果を期待して飲む方も多いのではないでしょうか。

プーアル茶は研究により健康面への効果が発表されています。

ここではプーアル茶に含まれる健康によいと言われる成分と効果・効能についてご紹介したいと思います。

健康・アンチエイジング

プーアル茶に限らず、お茶には抗酸化作用物質が豊富に含まれています。

この細胞の老化を防ぎ、若々しい体を保つなど嬉しい効果がたっぷりの抗酸化物質はなぜ生まれるのでしょうか。

茶葉が日光に晒されると、日光の紫外線などで酸化(=老化)が進みます。それを防ぎ、葉を若々しく保つために生み出されるのが抗酸化物質です。

ポリフェノールやタンニン、茶カテキンなど、お馴染みの成分は抗酸化物質の一種です。

生き物は(正確には、酸素を使って生きる生物は)酸素を吸って大きなエネルギーを生み出し、成長することができます。しかし、呼吸するたびに体内で活性酸素がどんどん生まれ、細胞を傷つけます。紫外線などでも細胞は傷つき老化します。

我々はエネルギーを得る代わりに老いる宿命を背負っているのです。

それは生きていく上で避けられない宿命ですが、生物は傷ついた側から治す、防ぐという方向に進化しました。

抗酸化物質が含まれる食品を摂取するのも生体防御機構の一例です。

ぜひ日々の生活にこれらの成分を取り入れて体の老化を防ぎたいですね。

没食子酸の抗酸化作用

カテキンなどは緑茶にも含まれますが、プーアル茶が豊富に持つ独特の抗酸化物質が没食子酸(ぼつしょくしさん)です。

プーアル茶は放線菌や酵母菌などの働きで発酵させる特殊なお茶です。お茶の渋み成分、タンニンが発酵すると酸化が進み、分解することで没食子酸が生じます。

タンニンは渋み成分で味を悪くしますが、没食子酸が生じると渋みは消えます。没食子酸はポリフェノールの一種、抗酸化作用が高い物質で体内の老化を防ぐ効果が期待できます。

プーアル茶を飲んでも渋さを感じないのは没食子酸のおかげです。

抗菌・歯を強くする効果も!

プーアル茶にはフッ素も含まれています。フッ素といえば虫歯予防でお馴染みの成分ですね。

フッ素には歯や骨を頑丈にして、歯の再石灰化を促して虫歯を防ぐ効果が期待できます。フッ素入りの歯磨き粉で歯を磨くのも良いですが天然のフッ素が入ったプーアル茶を毎日飲むと、同様の効果が期待できるのです。

さらにプーアル茶には細菌性下痢を起こす細菌にも効果があることが分かっています。細菌に多く晒されるお子さんの健康にも大いに役立ちます。

小さな子だとお友達同士で風邪を移し合いすることも珍しくありません。毎日プーアル茶を飲むことで細菌性の風邪を防ぐ効果が期待できそうです。

ぜひご家族でいっしょにプーアル茶を取り入れてみませんか。

不調の改善‐胃もたれ、便秘解消

プーアル茶の効果でよく言われるのは便秘が改善する、胃もたれが良くなるなどの効果です。

あまり大量に飲むと胃が重くなることもありますが、プーアル茶は後述のリパーゼ酵素の働きにより脂肪を溶かし消化吸収を良くすることができるお茶と言われています。

食事中や食事後に適量飲むことで消化を促進させ、胃もたれを軽くします。

体を温め腸を活性化

なぜプーアル茶は便秘に効果が期待できるのでしょうか。

アイスコーヒーやアイスクリームばっかり食べていると夏でもどんどんお腹が冷え、便秘や下痢など様々な悪影響が出てきます。腸は体が冷えるとどんどん動きが鈍くなるのです。

プーアル茶は体を温める効果があると言われています。HOJOで取り扱うプーアル茶は、肥料を使わず育てた自然栽培茶です。これら上質なプーアル茶には豊富なミネラルが含まれ、これが血流を改善します。全身がホカホカ暖かくなり、顔が赤くなってくるほどです。

このような上質なプーアル茶は体を芯から暖め、腸を活発に動かす原動力となります。腸が動けば冷えが原因の便秘は解消されていくでしょう。

消化酵素リパーゼが消化を促進

プーアル茶は普通の茶葉が発酵することで作られる特殊なお茶です。

発酵の過程でカテキンから没食子酸が生まれ、脂質を分解するリパーゼも生成されることが分かっています。

胃薬の成分で有名なリパーゼは自然界にも存在し、プーアル茶は中でもとても身近な存在です。わざわざ薬を飲むよりもお茶でリパーゼを摂取したほうが体にも優しく、より安全ではないでしょうか。

ぜひ食べ過ぎる年末年始や宴会が多いお父さんにも勧めたいですね。

リラックス効果

プーアル茶は深いリラックス効果も期待できます。

体が暖まるとそれだけでも緊張がほぐれ、リラックスできますがプーアル茶の効果はそれだけではありません。

プーアル茶には2種類あり、日本で流通しているものの大半は「熟茶」と呼ばれる発酵茶です。お茶に発酵を促す菌を合わせ、湿度を入れて発酵させたものです。たいして中国で多く消費されているのは「生茶」です。菌の力を借りず、作られます。

プーアル生茶は花のような香りを放ち、これら2つのお茶は全く違う香気を放つお茶です。

お茶を煎れる前から良い香りがするので、飲む前の香りを楽しんでもリラックス効果が期待できます。また、HOJOのプーアル茶は完全無酸素のパッケージとなっています。数年経つと徐々に香りが変化し、味にまろやかさが出てきます。

味わいの正体

プーアル茶の味わいの正体は何でしょうか。様々な物質が影響していると言われています。

抗酸化作用のあるポリフェノール、甘味成分のテアニン、渋味成分のカテキンやカフェインなどが複雑に入り組み、独特の味わいを生み出します。

特にプーアル熟茶はカテキンが重合カテキンという渋みを感じない物質に変化しています。他のお茶にはない円やかな風味はこの変化によるものです。

これらの効果は自然栽培茶だとより効果的

プーアル茶と一言で言っても産地、栽培された環境、気候などで風味は大きく変わります。

お茶の木は肥料を与えると大きく育ちます。しかし栄養たっぷりに育てた茶葉はサイズが大きいばかりで甘み成分が少ないのが特徴です。収穫量は上がりますが味わいという点ではいま一つ。甘味やコクが少ないお茶になりがちです。

HOJOで扱うプーアル茶の多くは自然栽培茶や野生の木から採取したお茶です。しかも年に一度だけ採取することがほとんどです。

自然栽培のお茶は肥料を与えた茶葉に比べるとずっと小さく、淡い色合いのが特徴です。一見すると頼りなさげに見えますが、ミネラルやポリフェノールがギュっと詰まっています。

栄養が乏しい厳しい環境でゆっくり時間をかけて育った茶木だからこそ、プーアル茶しか出せないコクと味わいが生まれるのです。

もちろん農薬汚染もありません。健康と味を気にするなら大自然の中で育つ自然栽培茶がお薦めです。

また、上質の春茶にはもともと渋味はありません。強い渋味はお茶の美味しさを邪魔しますが、渋味がない上等な春茶ならお茶の美味しさを存分に楽しめます。

プーアル茶のイメージが「健康茶」から「美味しいお茶」「嗜好品」に変わること間違いなしです。

出典 : 黒茶―微生物発酵を取り入れた茶

https://www.jstage.jst.go.jp/article/nskkk1995/51/7/51_7_323/_pdf

 

知らなきゃ損!プロが教える高温で日本茶を美味しくいれる方法

$
0
0

日本茶は低い温度でいれるというのが常識と思われてませんか?
実は、日本茶を高温でいれると意外に美味しかったりします。各種情報を鵜呑みにして「日本茶は低温でいれるもの」と決めつけるのではなく是非一度高温でのいれかたをお試しいただきたいと思います。

日本茶を低い温度でいれる理由

日本茶を低い温度でいれるのは以下の2つの理由からです。

1. 低めの温度の方がお茶に含まれるテアニンという旨味をより感じやすい。
2. 苦味成分のカフェインは80℃以下では抽出されにくい。

お茶にはテアニンという旨味成分が含まれております。「旨」という文字が用いられているため、旨みが多いお茶は美味しいと思われがちですが、旨み成分=美味しいと言うわけではありません。旨味とはグルタミン酸ナトリウムに代表されるアミノ酸の味をさします。いわゆる、「味の素」の味が旨みです。化学調味料を大量にかけても美味しさそのものは増さないですよね?お茶に大量のテアニンが含まれていてもそれは1つの味の個性であって、品質や美味しさの要素ではありません。
尚、他国のお茶と比べ日本茶は旨味成分を特に多く含みます。製茶方法ゆえに旨味成分が形成されるわけではなく、旨みの多少は栽培方法に起因します。日本茶の場合、全体に窒素肥料が多く使用されるために、窒素が茶葉内に取り込まれるとテアニンが生合成されます。テアニンは分子内に窒素を複数含む窒素化合物だからです。日本茶以外でも、肥料を沢山使用して作られたお茶は、テアニンを多く含みます。また、玉露や被せ茶のように日光を制限して作られたお茶は、テアニンを特に多く含みます。

旨味をより感じやすい温度帯は50〜70℃位です。この温度帯だと、「とろりとした旨み」が引き立ちます。逆に温度が高いと感覚として旨味を感じにくくなります。これはスープを高温で飲むとサラサラになり旨みが感じにくいのと同じ原理です。
また、お茶の苦味の本体はカフェインです。カフェインは80℃以上の温度でより効率的に抽出されると言われております。一般的な日本茶のいれかたの場合、低めの温度帯で、長めにいれることで、カフェインの苦味を抑えつつ、旨み成分をしっかりと溶出させるのです。

低温で日本茶をいれるデメリット

ただし、低温でいれることによるデメリットもあります。低温でいれたお茶は香りが弱くなります。香の成分は低い温度では抽出されにくく、高い温度でないと抽出されやすいためです。したがって、香りを引き出すためには高い温度でいれる必要があります。低温の場合、例え長く蒸らしても香りは弱めです。また、低い温度でいれたお茶は雑味(舌で感じるザラザラ感、えぐみ)を呈しやすくなります。日本茶に限らず、烏龍茶をいれるときもお湯の温度が低いと雑味を呈します。特に微酸化している茶葉を低い温度でいれた場合、渋味やえぐみが際立ちます。高い温度でいれると、お茶に含まれる熱に不安定な成分が熱で安定化するため、渋味が軽減されるメリットがあります。

高温でお茶をいれるメリット

実際沸騰水でお茶をいれると、お茶の味は苦くなるのでしょうか?論理的にはそうなのですが、不思議なことにそうではありません。沸騰水で日本茶をいれる場合、蒸らし時間は極めて短めの10〜15秒くらいとします。温度が高いため、短い時間でもで十分に味も香りも出ます。いれる時間が短くても、高い温度でいれているため、香り成分や味の主体であるカテキン(ポリフェノール)が効率よく抽出されるため、短くいれているにもかかわらず味と香りがしっかりと感じられます。実際、ポリフェノール豊かなお茶は、低い温度で入れたお茶とは全く異なる香り味に感じられ、目から鱗の新体験ができます。ポリフェノールについては抗酸化・抗腫瘍など健康面への機能が着目されており、多くの研究が行われております。このような理由から、高温(沸騰水)でお茶をいれる方法は健康の面からもとてもお勧めです。

春茶に含まれるカテキンは渋味を呈さない

尚、カテキンは渋味を呈する物質と説明している書籍やその他媒体がありますが、実際にはそうではありません。夏に摘まれたお茶に多く含まれるエピガロカテキンガレートと言う種類のカテキンに関しては特徴的な渋味(酸味)を呈しますが、春のお茶に含まれるカテキン類は渋くありません。事実、中国茶や台湾における、高級なお茶になるほどカテキンが多く含まれます。カテキン量が非常に多い事で知られる自然栽培茶の場合、渋味は殆ど感じられず、むしろ際立って円やかです。HOJOではお茶の渋味の本体は葉緑素が酸化することで溶出したマグネシウムが原因と考えております。

自然栽培茶は熱湯でいれるのが必須

自然栽培茶の場合、旨み成分(テアニン)が非常に少なく、逆にカテキンなどのポリフェノール及び、ミネラルを豊富に含みます。この理由から、自然栽培茶の日本茶は、低温でいれても意味が無く、また、特徴を引き出すことが出来ません。窒素肥料を使わずに栽培された自然栽培茶を飲まれる場合、熱湯でいれる事が非常に重要です。自然栽培茶を低い温度でいれると、雑味が際立ち、香りも少なく、非常に分かり難いお茶に感じられ、自然栽培茶の良さを引き出すことが出来ません。

高い温度で日本茶をいれる方法

日本茶を高い温度でいれる場合、以下の条件をお試しください。

  1. 急須を沸騰水で10秒間温める
  2. 茶葉を急須に入れ、沸騰水にて10-15秒むらします。お茶は必ず注ぎきってください。また、お茶をいれた後は蓋を外し、茶殻の温度を下げてください。
  3. 2煎目以降は数秒内で十分です。

私が自然栽培茶をいれる場合、急須を余熱後、更に、沸騰水を茶葉にさっと通すことで、茶葉の温度を高め、より高い温度でお茶をいれられるように配慮してます。この方法は手際よくやる必要がありますが、上手にやると更にお茶が美味しくはいります。慣れてきたら是非お試しください。

極上の蜜香紅茶を手軽に楽しむ目から鱗の方法

$
0
0

マスカットのような甘い蜜香する紅茶を簡単に楽しむ「目から鱗の方法」を紹介したいと思います。

良い品質の入手が極めて困難な蜜香紅茶

蜜香紅茶という紅茶をご存じですか?蜜香紅茶はウンカが噛んだ茶葉から作られた紅茶で、マスカットワインのような甘い蜜の香りを呈します。蜜香紅茶が最も盛んに作られていのは台湾ですが、近年は、心から美味しいと思える品質の蜜香紅茶に出会う機会が極めて少ないように思います。

その理由は

1.中国での需要増加により値段が高騰している。
2.生産者の技術不足で発酵止めが正確に出来てないお茶が圧倒多数で、多くの蜜香紅茶は蜜香と同時に蒸れ臭を伴う。
3.高山などの高い品質が作られる茶園産のお茶は烏龍茶に加工されるため、蜜香紅茶に加工される原料の大多数は低地のお茶。
4.ウンカが十分に発生するのは初夏であるため、蜜香紅茶は夏摘み茶から作られ、味的にやわらかさに欠ける。
5.温度が高い低地で初夏のお茶と言うこともあり、農薬が使われる頻度が高く、日本の農薬基準をクリアーしないお茶が多い。

簡単に極上の蜜香紅茶が楽しめる方法

蜜香紅茶の問題点を列挙しましたが、実は、苦労して良い蜜香紅茶を探さなくても、簡単に極上の蜜香紅茶を楽しむ方法があります。

それは、「東方美人と紅茶を半々でブレンドします!」

ブレンドと言っても茶葉を混ぜあわせる必要は無く、それぞれの茶葉を半分ずつ急須にいれるだけでOKです。例えば、3gの茶葉を使用するとしたら、東方美人を1.5g、紅茶を1.5gを使用します。東方美人はカテゴリーこそ烏龍茶ですが、発酵度が高く製法が紅茶に近いことから、紅茶との相性は抜群です。東方美人は蜜香が非常に強い反面、味がサッパリしたお茶です。上質な紅茶とブレンドすると東方美人に不足する滑らかな味わいが紅茶によって補われ、文字通り極上のお茶になります。

質の良い春摘みの自然栽培紅茶とブレンドするのがお勧め

ブレンドする紅茶は加工が上手に行われているお茶を選ぶことが重要です。発酵止めが不適切なお茶は、蒸れ臭を伴います。このような茶葉の茶殻は暗い焦げ茶色をしており、茶殻からも不快な蒸れ臭がします。上手に作られた紅茶は、茶殻が明るい茶色をしており、茶殻からも甘い香りがします。また、東方美人(蜜香紅茶も)の原料茶葉は初夏に標高の低い茶園で摘まれるお茶と言うこともあり、品質の優劣に関係無く味がサッパリ気味です。この味を味を飛躍的に円やかで滑らかな格上のお茶に高めるためには、あわせる紅茶は春の一番摘み茶から作られたお茶を使うことが重要です。特に、標高2000-2300mの高山にある完全無肥料の老木から作られた雲南省の自然栽培茶紅茶は豊富な鉄分ゆえに後味が濃く、味に厚みがあるため、東方美人の蜜香をあり得ないレベルまで高めます。

ブレンドに適した紅茶

ブレンドする紅茶ですが、HOJOのラインアップの中では、①雲南古樹紅茶 杏蜜香、②古樹滇紅、③雲南功夫紅茶の3種をお勧めします。

HOJOでは東方美人についても無肥料の自然栽培茶を用いております。現在HOJOで販売中の東方美人は蜜香が非常に強く、単体で飲むにもお勧めのお茶ですが、上記の紅茶とブレンドすると、衝撃的な変化をします!滑らかな紅茶の味わいと、口の中に広がるマスカットの香りが絶妙にコラボし、既製の蜜香紅茶単体では決して存在しないレベルの紅茶が楽しめます。騙されたと思って是非一度お試しください!

Viewing all 422 articles
Browse latest View live