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中国のマニアも唸る鳳凰単叢烏龍の単株茶

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今年は鳳凰単叢烏龍茶の中でも非常に稀少な「単株」というカテゴリーのお茶を3種類仕入れました。単株とはどのような位置づけのお茶なのか説明したいと思います。

鳳凰烏龍茶の産地における単叢の意味

鳳凰単叢烏龍茶の単叢とは本来「一本の木から収穫されたお茶」という意味です。ただし、近年、生産地において、単叢は「一本の木」という意味では用いられておりません。

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台湾や日本で一般的な茶園方式:市場に流通している鳳凰烏龍の9割以上はこのような茶園産

現在における単叢の定義は、まず第一にお茶の木が日本や台湾のような茶園方式ではなく一本一本独立した喬木方式で作られていること。次に同じ品種で且つ、同じ場所に生育している同じ樹齢の木をグルーピングして1つの単叢とするのが一般的です。一般的に茶園産ではなく、単叢の場合1バッチが10キロ以下、多くは5kg以下です。

老叢とは

単叢の中でも老叢と呼ばれるカテゴリーがあります。鳳凰烏崠老欉宋種単叢のような書き方をします。単叢に対して、老欉の場合、叢の字に「きへん」が付きます。老叢は単叢であることが前提であり、非常に樹齢が古い木から作られたお茶を意味します。ただ、非常に古い木という点がやや曖昧であり、実際に何歳以上のお茶の木を老叢と呼ぶかという点については明確な定義がありません。老叢の定義は人それぞれであり、100歳以上を老叢と呼ぶ場合もあります。老叢の場合、特定の木のみから作られている場合、また、上記で説明した単叢のように、類似の性質の木をグルーピングして老叢とすることもあり、老欉の取り扱いについては生産者によって異なります。

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烏崠山の烏崠村周辺における喬木方式の茶園:この中でも老木は老叢として、巨木になると単株茶として販売されます。

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マニアが求める単株

そして最もマニアをしびれさせるのが「単株」というカテゴリーです。単株とは「一本の特定の木のみ」から収穫されたお茶を指す言葉で、近年では鳳凰単叢烏龍だけでなく、プーアル茶でも良く聞く言葉です。HOJOでも今年から単株プーアル茶を仕入、試験的にマレーシアの店舗で販売しております。単株の場合、「特定の一本のお茶の木」と言う意味ゆえに、極端な話、烏崠山に何千本とあるお茶の木の一本を適当に選び、その木のみから収穫すれば、単株と呼べます。ただし、樹齢の古い老欉を単株として販売するのが一般的です。鳳凰単叢烏龍茶の場合、標高も品質に影響を与えるため、烏崠山でも特に標高がエリアの老欉は非常に稀少です。プーアル茶と異なり生産地が限定される鳳凰単叢烏龍茶の単株茶の場合、その木がどのエリアのどの木から収穫されたかを明確にして販売するのが有るべき形です。もともと単株茶として販売されるようなお茶は地元でも有名な木から収穫されているのが一般的だからです。ただし、鳳凰鎮の人誰もが知っているような有名な木から収穫されるお茶は非常に稀少であり、値段の問題だけでなく、事前予約をしないと入手が出来ないのが実情です。

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文氏が所有する文種と呼ばれる大木

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単株茶を3種類購入

私は今年3種類の「単株」を仕入れました。何れも非常に有名なお茶の木から収穫されたお茶ですが、その中でも特に有名なのが「文種」と呼ばれる文氏が所有する大木のお茶です。このお茶の木は、鳳凰単叢の書籍にも頻繁に掲載されるほど有名な木であり、鳳凰単叢を代表する木でもあります。今年仕入れた鳳凰単叢烏龍茶は既に入荷しておりますが、日本で再度、低温での火入れをすることで鮮度を回復し、その後ある程度の期間熟成を経たうえで発売する予定です。

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右上の写真は私が今回仕入をした文種の木


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